錬金魔王~虐げられし者達を救うため世界を征服する~

キユラ

第2話~少年~

 とある森の中にある小さな洞窟、そこには様々な素材からそこかしこに散らかっている。

 そんな洞窟の中で眠っている一人の少年がいた。

「ゴ、ゴ、ゴ」

 少年を起こそうと、身長が50センチ位のゴツゴツとした人型の岩が呼びかける・・・

 人型の岩・・・そう、ゴーレムである。

「う〜ん・・・」

「ゴ!ゴ!ゴー!」

 ゴーレムが少年を起こそうと四苦八苦していると、一匹のスライムがフラスコを頭に乗せてやって来た。

 フラスコの中には小さな人が・・・

「マスター、マスター起きて下さい。」

プルプルプルポヨーンポヨーン

 スライムが少年の上に乗り跳ねた

「うっ、わ、わかったもう起きるから・・・!」

 そう言って起きた少年は黒髪、黒瞳の身長130センチ程度で、まだ幼いように見える。

「おはよう、みんな。」

「ゴ」

「おはようございます。マスター。」

 プルプル

「とりあえず、ご飯にしようか。」














 この少年はある崩壊した集落の生き残りで名前をユウと言う・・・

 ユウが物心着く前に両親は既に死んでいた・・・否、殺されていた・・・

 それでは何故、ユウは生き延びることができたのか・・・それは、母方の種族によるものだ。

 母親は妖魔であり、妖精の血を引いている。

 妖精族は最悪、空気中の魔力だけで生きることが出来る・・・

 その為、ユウは飲まず食わずでも生きることができたのだ・・・

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