異世界生活物語

花屋の息子

結果発表

 数日に渡って試行錯誤を繰り返した、灰を入れたり炭を入れたり薄めてみたりと、結果として全部ダメでした、ここまで来ると本当に除草剤成分が含まれているとしか思えない、一度として成功の影すらチラつかないのだ。
 もう一案の黒スープの再利用も、骨ペーストがまだ残っているので、しばらくは試験も出来ないのだから、本当にお手上げです。
 骨ペーストを与えたカイバクは、今の所大きな変化も無く生育をしている、まあ骨からリン分が供給されているとして、その結果が目に見えて現れるのは、穂が出て実をつける頃だろう、それまで用観察で行こうと思う。
 この数日間の失敗とともに良いニュースもあるのだ、脂から作ったロウソクとオイルクリームは、骨の失敗を大きく上回る成果を上げてくれた。
 ロウソクに関しては、火をつけてから5日燃え続けた、驚異的な燃費の良さに驚かされたのだが、本当の驚きは他にあった、なんと火を点けていない方の固体油が、3日目辺りからかなりの硬さを持つようになってきた、油にした中に残っていたのだろう、水分が表面に浮き出してしっかりとした物になっていた。
 ロウソクとして使用中の方は、牛脂でも触るかのような柔らかさで水分は、全く出てきていなかった、まあ出ていたら火が消えて失敗になるのだから、綱渡りレベルの実験だったのは確かだが。
 硬化した方でも燃焼実験を追加で開始したが、油が固まっている事意外は性質に違いは無さそうだ、これならば円柱状のろうそくの型を作って、一時間ロウソクなども開発できるかもしれない、ついにこの世界にも目に見える時間と言うものをもたらす事が出来そうだ。
 何千年後かの子孫達よ、カップラーメンを美味しく食べるたびに、俺の事を思い出して賞賛してくれ・・・
 約束の時間に遅れて彼女に叱責される男に恨まれなければ良いな。
 もう一つのオイルクリームだが、三日で固まってしまうので、たびたび湯煎が必要だが、ヒビとアカギレが目立つ祖母と母の手を劇的に改善してくれた、人間の治癒力が優れていたのか、クリームに効果があったのかまでは解らなかったが、非常に喜ばれた。
 その一番の理由が、回復魔法にあった。
 回復魔法を多用すると、患部以外にまで作用して時折変調をきたす事がある、過回復といった事だろうが、これになると数日に渡って体調不良が続くのと、不調中の回復魔法の効きが恐ろしく悪くなるデメリットが隠れていた。
 万能回復だと思ってたけど、そんなに問屋が安売りする訳が無いって事だろう、そのお陰かクリームの評価は高かったのだから、副作用さまさまなのかもしれないが。
 完全に固まると水分との結合が切れてしまうのか、クリームとして使うことが出来なくなるので、2日毎には必ず湯煎している、固化した物は煮溶かしても、固まるとカチコチだったのは面白い発見だ。



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