異世界生活物語

花屋の息子

○○3日クッキング

 チャララチャチャッチャッチャララチャチャッチャッ○○三日クッキング、今日は獣脂から油を採っていきます。
 用意する物は、獣脂、水、お鍋、大振りの匙、撹拌する棒です。
 スコォーン、何故だろう、ピンクの小人から鍋が飛んできた気がする。
 やっと帰ってきた納屋のカマドの前で盛大にすっころんだ、ズタ袋がクッションになってくれたが、小骨が入っていたため、当たってちょっと痛かった。
 まあ気を取り直して、今回やる作業としては温水抽出法を試してみようと思う、簡単に言えば茹でて解け出た油を回収する方法だ、油は水に浮く余計な成分はお湯に溶け出る、灰汁などを丁寧に取り除けば純粋に油だけを分離できるのだ。
 今回やらないが他には直接加熱法もあるが、肉を焼いたフライパンに貯まった油を想像したら解るだろう、肉汁に焦げやら灰汁がたっぷり混ざったあんな物に火をつけたら、さぞ強烈な臭いが鼻をつく事だろう、そのため計画段階で除外したのだ。
 まずは脂身をミンチ肉になるまでぐちゃぐちゃに潰します、それを鍋に移したら井戸から汲んで来た水を少量入れて、塊が無くなるまで何度かに分けて水を加えながら良く混ぜます、塊が無くなったところで鍋八文目まで水を足して良く撹拌したら白濁した液体になりますので、今度は火にかけていきます。
 カマドには木っ端や枝などを入れてから、上に薪を乗せ火が付きやすいようにしておきましょう、着火は魔法で行うと時短になります、火力は強めでガンガン炊いていきます。
 炊いていくと茶色い灰汁が浮かび上がってきますので、大振りな匙で掬って下さい、この時油まで掬わないように何度かに分けて丁寧に行いましょう。
 灰汁が出きったら、そのまま一晩放置です、カマドに置いたまま自然に冷えるのを待ちます、出来た物などありませんので明日まで待つことになります、さて夕飯食べに行ってこよ~。
「エドォ~、お鍋はまだ空かないのかしら」
 家に入った途端母からにこやかな威圧を受けてしまった、鍋の使用許可はとったがどうやらすぐに返って来るものと思っての許可だったようだ、マズイあの鍋は後数日は空ける事が出来ない・・・どうしよう。
「後2日ほど・・・」
 全くこの子はと言った具合に、頭に手を当てて空を見上げる、大振りな演技を見させられる事となった。
「長く使うならそう言いなさい、お料理が出来ないじゃないの」
 そんな事で今日のメニューからスープが減る事となった、家族からは別段何も言われなかったが、ここは母に何かしら贈って機嫌をとらなくてはならなさそうだ。
 こうして油の抽出初日に、余計な仕事が増えるのであった。

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