異世界生活物語

花屋の息子

報酬とギャンブルレート

 なんて言ってみても堆肥入れたから、即収量倍増する訳ではないのだがそれはそれだ、魔素依存で農耕を行っているとしか思えないほど、この世界の農地はph管理の初期段階、灰を撒く、下肥を与えるくらいしかやっていない、動物と言う物がすべてモンスターに分類されるのだから、家畜の出したものから堆肥を作る事など出来ないでいたのも、堆肥が発展しなかった原因として考えられる訳だが。
 は~ぁ雑草の種さえ入り込まなきゃ、草性堆肥作り放題なんだがな~、あの量のタネが入り込むリスクは、何が何でも避けなきゃ畑が壊滅するしで、こう言うのを痛し痒しって言うのかね?
 うまい事ワラ堆肥が完成すれば、今まで燃やしていた分のワラを堆肥に回して、雑草から灰を取ればいいのだから、その方が堅実な策とも言えるのだが、何よりこのワラから始めてみるとしますかね。
 何と言っても、大人時代にも300キロオーバーの堆肥なんて作った事が無いので、いくら積み上げておくだけといっても、これを畑に撒くときのことを考えると、一人でやる作業じゃないな。
 う~ん、ガキーズに手伝わせるとしますかね、何と言っても今の俺はキラキラ石から進化した、魔石保有者なのだ、作り方は俺しか知らないし、そのうち元に戻るから、3対1くらいのレートで交換したり褒美で渡せば楽して、大魔石持ちになれるって寸法だ、腹黒い何て言わせないんだから。
 翌朝、食事を済ませると向かったのはリードの元だ、何と言っても俺とタメを張れるほど、キラキラ石を持っているのは、あのギャンブル王リードなのだ、ちなみにまだ皇帝の座は渡していないぜ、そのリードに魔素を吸わせた収魔石(キラッキラッ石)を見せれば絶対に食いついてくるはずだ。
「リードいる~」
 ノックをしながら声をかけると足早にリードが出てきた、ウン顔色も良いし絶好のカモ臭が漂ってる、そんなリードに早速に収魔石(キラッキラッ石)を見せ付けた。
「良いだろ」
 見せ付けた石を食い入るように見たリードは、目がドルマークを描いているように見えた。
「お、お前これどうしたんだよ」
「良いだろ?、欲しくなっただろ?、さあこれをかけて勝負と行こうじゃないか」
 親指を外に向けてクイックイッと前後させる、流石に玄関先で勝負なんて無粋な真似はしない、集会所の広場が俺のホームグランドなのだ、流行らせてから大分経つがいっせのせの人気は未だ衰える事を知らない、我ながら良い遊びを紹介したものだと思う。
 当の本人からしたら若干飽きてきた所だが、まあそれもそれだろう、懐かしのダルマ落としとかも流行らせたいが、一度にやりすぎるとネタが尽きるから程々が良いのだ、年に二つもやれば俺の加工技術では出来ない領域に飛んでしまうのだから。
 広場にはまだ子供の姿は無い、まあいつもより少し早い時間なのだから当然なのだが、レートを上げるにはオーディエンスは少ない方が、交渉が楽なのだから狙い通りだ、これが沢山いれば高いとか言い出すヤツが必ずいる、そうすると一対一の交渉が一対複数になって、交渉難度が一気に跳ね上がるそれは面倒だ、先にレートが出来てしまえば後から高いと言っても、無理にやらなくても良いと言ってしまえば、引き下がらざるを終えなくなる、俺の狙いはそこなのだ。
「おととい曾ばあちゃんとこで作って貰ったんだ、綺麗だろ~」
 ベット用の収魔石を取り出しながらリードに再度見せ付けた、今日持ってきたのは10個だけだ、大量に持ってくればそんなにあるのだからと足元を見られかねない、その代わりに家に少し置いてあった魔素を吸わせていない、空の石も持ってきてあるのでここが交渉のしどころだ。
「それ良いな~、今日はそれも掛けるのか?」
「そのつもりだぜ、ただ遠くまで行って来たんだ1個に1個じゃ嫌だぞ」
「う~ん、いくつなら良いんだ?」
「そうだな、10個くらいはどうだ?」
「それはいくらなんでも高いだろ」
「やっぱり~、まあ20日くらいで元に戻っちゃうらしいからな、5個でどうだ」
「お前な~それなら、せめて3個くらいにしろよ」
 想定レートだ、入手難度からいってもこのくらいが妥当な所だろう、ちゃんと20日で元に戻る情報も教えた、これでもめる事も無いだろう、それにどう転んでも俺がボロ負けしない限りは儲かるのだ、所詮は魔素を吸収させただけで、元は皆の持っている物と同じ物なのだから、皆にはなるべく空の魔石で参加してもらいたいものだ。
 リードとの勝負は10戦やって5勝5敗、そろそろ俺の座も危ういなと思わせてきた、他の子供たち相手だと、リードも手を抜いているのか、チョイチョイ負けていたりもするので、白けないように考えているのか素なのかわ解らないが、何気に胴元の才能がありそうだ(笑)
 俺?モチロンマケテアゲテルヨ、カチニゲナンカシテナイヨ多分。
 リードには小さい子供も勝負を仕掛けているが、俺には年上しか来ない、解せぬ。



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