異世界生活物語

花屋の息子

魔素吸収?これって出来てるの?

 良い気を体に取り込むと言えば、座禅か太極拳とかが思い浮かんだけど、太極拳なんてやった事が無い、座禅も修学旅行でのお試しコースだけなんだけど、心を空っぽにして落ち着かせるイメージでやれば良いんじゃないか?ってくらいの思い付きでうまく行くかは解らんが、教えてくれる気が無いのなら仕方が無い。
 魔素保存用って事で収魔石に吸わさせるためにばら撒いたが、宝石とは比べ物にならないくらいの輝きでも、心をかき乱しそうな感じはするが、そこは御愛嬌ご愛嬌って事で。
 そもそも木の板でペシ~ンとか、やるのほどは本格的な感じではやらないのだ、今回やるのは胡坐をかいて鼻から吸ってゆっくり口から吐く、なんだったかすら覚えて無いけど、テレビでやってた呼吸法をプラスしたなんちゃって座禅だ、これでやってみてダメなら他のを考えればいいのだ。
 魔風穴の直径自体はかなり狭い、50センチもあるか無いかといったところだ、俺なら入れそうだけど、イヤ入らないよ、たぶん絶対。
 その穴の前にどっかり腰を下ろして、なんちゃって座禅体勢で瞑想してみる、鼻から10秒かけて吸って、口から20秒で吐く、30秒でワンセットだ。
 地球でやったときは何にも感じなかったけど、魔風穴の前だと明らかに違う感じがする、魔力がみなぎるとかではない、単純に落ち着くのだ、悟りの境地とかでも言うのか、心が晴れるようとでも言うのか、なんにせよ心地がいい。
「どうぉ~?何か感じれたぁ~?」
 始めてから4,5分たったころだろうか、曾祖母に声をかけられてハッとなる、あまりの充実感に魔物が徘徊する森に居た事すら忘れていた、今ならはっきりわかる、多分魔素が体に馴染んだのだ。
「これが魔力が増えたって事なんですね」
 そう言うと曾祖母の顔が始めて崩れた、え?何かまずかったのか?。
「魔素を感じれたって事なの????」
 さっきまでと口調まで変ってますけど、そんなに驚く事やらかしたのか?
「すっごく充実した感じと言うか、よく解んないですけど『ふぁ~』って感じです」
 まあ魔力が増えたって感じは自分でも感じていないのだ、ふぁ~としか表現できない、曾祖母の顔は混迷の表情とでも言えばいいのか、考え込んでる顔をしている、あれ?なんか違うの?
「お腹の中から突き上げるような感じではないのねぇ~?」
 曾祖母のジェスチャーは、胃の中身が出てきそうな手の動きをしていた、何かダメなやつじゃない?それって。

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