異世界生活物語

花屋の息子

魔風穴と少年

 山で偶にあるという風穴と同じなんだな、それにしても西の外れから東まで追いかけて、それで東の草原にあった森に火を付けながら、曾祖父ちゃん追い掛け回すとか怖すぎです。
 アメリカとかのニュースで見る森林火災みたいな状態になるほどって、どれだけ放火したのだろうかそれでも残る魔風穴のバリアが凄い、お陰で木が少し残ったのだから、可燃物の前で火の魔法ぶっ放は止めましょう、この世界の植物は魔素があるから成長が早い事は話したと思うが、いくら強健な植物でも種などが燃え尽きてしまえば、復活する事など出来る訳は無いのだ。
「あの後数年は草一本生えてこなかったわぁ~」
 そんな事自慢にもなりません、だから狂気の魔女みたいな言われ方するんです。
「それよりなんでそんな簡単に、魔力を上げられるのにみんな上げないの?」
 素朴な疑問だ、収魔石よろしくここに来るだけで、魔力アップ出来るならみんな通えば良いじゃないか、東の草原にある魔風穴なんて、ある意味チートスポットでしかないだろ、それなのに母みたいに魔力が弱いのが当たり前とかおかしくないか?。
「そんなに簡単じゃないわよぉ~、魔風穴から出ている魔素をぉ~、体に馴染ませたりぃ~、体の中でクルクル回したりしないといけないわぁ~、タダここに居るだけで魔力が上がるならみんな来るわよぉ~」
 まあ何かしらあると思っていたけど、やっぱり面倒臭いのがあったんだな、ただで出来るなんて思っていなかったけどさ、本当だよ。
「さあぁ~、そこに立ってぇ~」
 言われるがままに魔風穴の口元に立ってみるが、うん、何にも感じないし体に変化が起きてる感じもしない、風穴なんて言うほど風が出ているわけでもない、お腰に付けた皮袋からミニ収魔石を出してみると、すぐに色が変るのだから、魔素が出ていることは間違いの無いことなんだろう、でも何も感じないのだ。
「何にも起きませんけど」
「そうねぇ~、そんなにすぐ出来たらみんなやってるわぁ~」
 出来ないのが当たり前みたいに言われても、曾祖母の顔を見る限り、教える気も無いみたいに見えるし、自分で考えろと言わんばかりだ、とりあえずもったいないから収魔石には、めいいっぱい魔素を取り込んでもらうとしよう。
 ザラザラと魔風穴の口元に、皮袋の中身をぶちまけた、うん綺麗なもんだ。
 収魔石を見ていたら何か心が落ち着いた、寺にでもいる感じといえば良いかもしれない。
「座禅かな」
 ボソッとつぶやいたが、心の中が洗われるような感じがしたのだ、ならば本当に洗ってしまえば、何か見えるのかもと思った、そこで出てきた言葉だった。













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