高校生の平凡な日常

ノベルバユーザー86613

高校生・3つの欲

こんにちは、初めて小説を投稿させていただきます。とは言っても1000字ほどの短い短編で拙いものですが見てくださると嬉しく思います。
  

彼は窓際の後方の席に座っていた。黒板に向かって左からは日光が差し込み春の訪れが感じられ、とても心地がよい。退屈な教師の授業だということも相まって脳の半分は睡眠状態であり、体は睡魔との格闘に忙しかった。足に力を入れたり指を曲げ伸ばししたりするなどどこかで聞いた眠気覚ましを試すも功を奏すことはなかった。
意識が朦朧としてこれ以上戦うことを諦め、欲に従うことにする。目を閉じ、机に突っ伏した...

目覚めは突然のことだ。誰かから声を掛けられたようであった。短い方の針は1を過ぎ既に昼休みの休憩は終わったようだ。彼はせめて昼飯だけでも腹に入れたかったが時間は授業開始5分前である。
しかし当然のように彼は食欲を満たすことを選択した。外ではクラスメイトがサッカーをしている姿がある。体育の授業のようだ。
格好いい姿を見せる者がいれば、女性は黄色い声援を上げて試合を盛り上げる。
そうでないものは必死に食らいつくも上級者には叶わない。また端に佇むものもいた。

さて、食事をしよう。
彼は母の作った弁当箱を開ける。
好物の肉巻きポテトが入っており、少し嬉しさを感じた。
隣では担任の授業する声が聞こえ相変わらず熱心だなと彼は思った。そんなことを考えながら黙々と食べ続けた。時計の長い針が弧度法で表してπ/3程回った頃、弁当を食べ終えてまた睡魔が彼を襲った。
どうにでもなれ。彼の意識は落ちていった。


再び眠りについていたようだ。
空は夕色で、烏の群れが飛んでいる。
サッカー部が練習をしており「せいぜい頑張れ」と彼は思った。
教室には彼の他には1人しかおらず、その生徒は髪を梳かしながら鏡を見て身嗜みを整えている最中であった。
梳かし終わると後ろ髪を持ち上げてゴムで1本に結わえ始めた。所業のひとつひとつが男子にはないもので特別に見えて美しいので彼は見惚れてしまった。

まだ生徒は彼の目覚めには気づいていなかった。すると彼女は徐にスカートの留金を外し下まで下ろそうとする。
彼はコンマ数秒の間、欲望と自制心と戦ったが後者が勝った。
机をドンと大きな音で叩くと、生徒はとても驚いた様子で、反射的に
「ごめんなさい!」
と言いながら退出した。
帰宅後、このことを兄に話すとお前は仏陀か。と言われたという。

~完~







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