村人の成り上がり英雄譚

ユノ

これからのこと

リクとアリサは家へと戻っていた。戻った頃にはアリサも泣き止んでいた。
「俺はこれから王都へ向かおうと思う。あんたはどうする?」
リクはこれからの話ようと話をふる。
「あんたじゃない。アリサって呼んで。私はリク君へついて行くよ?マナと約束したしね。」
「アリサは何か目的とかないのか?何かしたいこととかやりたいこととか。俺なら大丈夫だからアリサはやりたいことをやっていいんだぞ?」
リクはアリサがやりたいことを押し殺してまでマナとの約束を守ろうとしているんじゃないかと思っていた。
「私の今の目的はマナとの約束を守ること。それで、マナに会ったらいっぱい文句言ってやるんだから。それに、今のリク君の大丈夫って言葉は信用できないよ、先のあれを見たら無理だよ。」
アリサは心配そうにリクを見る。
「リク君はなんで王都に行くの?」
「師匠を見つけるのは当然だけど、俺の名前を広めるんだ。それで、師匠に俺はここにいるって、元気だって教えたいんだ。」
リクなりに一生懸命考えて出した答えだった。
「どうやって名前を広めるの?」
アリサはリクに何か方法があるんじゃないかと思っていた。
「わからない。向こうに行って決める。」
「バカじゃないの!もう、リク君一人じゃだめだな。ちゃんと考えて行動してよ。」
アリサはあきれていた。
「なら、アリサが考えて。俺こんなんだからさ、何が正解かわからないんだよ。今だって不安さ、これから何があるかわからない。もう何も失わないために全力で行動する。だから、アリサが俺の変わりに考えて、正解を教えてよ。一人で無理だったら、一緒に考えよ。俺も俺なりに考える。俺を支えてくれるんでしょ?だからさ、俺についてきてくれないか?」
リクは照れ臭そうにアリサへ手を差し出した。
「うん、ついて行ってあげる。絶対の正解なんてないよ。だから私たちなりの正解を見つけていこう。私がリク君を支えてあげる。」
アリサは、リクの手を取り微笑んだ。
「それでこれからだけど、名前を広める方法はいくつかあるけど、王都に滞在するなら、冒険者登録しようか。」
アリサは今後の提案をする。
「冒険者登録?」
リクは冒険者が何なのか分からなかった。
「冒険者を知らないの?マナも冒険者だったんだよ。それもAクラスの。冒険者っていうのは、一種の職業よ。国や個人の依頼を受けて、報酬を貰うの。冒険者にはランクがあって、それによって受けられる依頼とか報酬、対応が変わってくるの。Aクラス以上になると国からの緊急招集とかに行かない規定とかあるみたいだけど、マナはほとんど行ってなかったわね。」
リクは冒険者が何なのかを聞き、目的を定めた。「それじゃあ、王都に行って冒険者登録するのが最初の目的だな。明日の明朝に発つから準備しとけよ。」
リクとアリサは今後の予定を決め、ゆっくりと休んだ。

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