漂流先の魔法世界で生き残りサバイバル!

大吉祭り

サークル仲間と島へ!

 キロス島。
 それがリファ先輩の家族が所有する島の名前らしい。

 別荘と、その周辺は手を加えているそうだが、基本的には自然のまま維持しているらしい。

 だからこそ、マスターが依頼されたキノコ狩りもできるようで。
 
 俺たちは今、サークルメンバー全員で島へ向かっている。
 移動は、魔力を動力として動く舟。
 結構スピードは出るが、それでも三十分くらいはかかると言う。


 「みんな聞いてくれ。あと十分くらいで島へ到着するらしい。そこで、俺が考えた予定を発表する」


 もうじき到着ということで、このサークルのリーダーであり、企画の提案者でもあるリッシュが元気よく話し始める。


 「初日の今日は、とりあえず荷物を先輩の別荘に置いたあと、海で思いっきり泳いじゃおうと思う。クリムさんは今日しか空いてないし、楽しんでいってほしい」

 「うむ、ありがたいな」

 「時間を考えて、今日はそれくらいしかできないだろう。大樹たちの依頼は、明日以降に考えている」

 「うん、問題ないよ」


 クリムは忙しいらしいから、せめて帰るまでには楽しんでほしい。
 リッシュはそう言っていた。

 俺としても、全員いるときには楽しみたいしな。
 依頼は後でもいいだろうとなった。



 島へ到着すると、皆思い思いに感想を言い合う。
 海が綺麗なのは、ここまでくる間にも見てきた。

 だが、島に生えている木々なんかも合わせてみると、また違う雰囲気を感じてしまう。
 南国のイメージといったところだ。


 「皆さま、長時間の移動でお疲れでしょう。早速別荘の方へご案内いたします」


 船着場にいる俺たちに、島の方から歩いてくる人が見える。
 長身のかっこいい女性だ。

 すると、それを見たリファ先輩が控えめに手を振りながら。


 「えっとね、あの人はお手伝いさんなの。今はこの別荘の管理をしてくれてて」


 それを聞いた俺たちは、皆同じ感想を持って。


 「「「「金持ちすげー!」」」」

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