漂流先の魔法世界で生き残りサバイバル!

大吉祭り

魔法学園の日常!

 学園のルールが説明され、いよいよ授業のスタート。
 魔法学園の授業には、座学と実技の二つがあり、実技は魔法の訓練、座学は簡単な歴史や魔法についてを学ぶらしい。

 なお、俺とフローラは魔法が使えないことを考慮され、実技に関しては見学ということになるらしい。
 正直助かる。

 ちなみに、最初の授業はいきなり実技である。


 「それでは皆さん、試しにおさらいでもしましょうか。初級魔法のテストです。最初は火を出してみましょう」


 「「「はいっ!」」」」


 俺とフローラを除くクラスメイトが勢いよく返事をする。

 そしてすぐ、あちらこちらから呪文を発動する声が聞こえる。


 「「「フォイア!」」」


 パッと見ると、全員ができているわけではなかった。
 火力も人によって違うようだし、得意不得意でもあるのだろうか。


 「よし、とりあえずまぁまぁだね。しかしクリム、あんたはやりすぎだよ」


 少し呆れるように先生が言うので、クリムの方を見ると、他の生徒たちと比べても倍以上の火力を出していた。


 「すまない、先生。ただ、火に関しては自信があるし、制御する方が難しいのだ」

 「いいですよ、毎回のことですから。しかしこれで初級魔法ですからね、上の段階にいけばどうなってしまうか」


 やっぱりクリムって凄いんだなぁ。
 一年にして注目されてるらしいし、レベルが違うんだろう。


 「次は水の魔法にいきましょう。これも既に習っているはずですよ」


 先生がそう言うと、先ほどと同じように皆んなが魔法を唱え始める。
 なんだか慣れてきたな。


 「「「ヴァッサ!」」」


 これも、できる人とできない人がいるようだ。
 クリムを見ても、他と比べて凄いと言う感じはない。
 やはり得意不得意があるようだ。


 「それでは最後に、風の魔法を見せてください。これらは基本ですよ?」


 先生が笑顔で言うが、こう言う時が一番怖いよな。
 出来なかったら何されるか。


 「「「ヴィンド!」」」


 みんなが一斉に小さな風を起こす。
 これも何人かできていないが、相性が悪いんだろう。

 さて、俺でもできる魔法はあるのか。
 折角だから何かできればなあー。
 そんなことを考え、最初の授業は終わった。

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