現代よりも温泉の数が多い奴国でJKが温泉部をするそうです

如月ぅ。

第零湯 プロローグ、温泉部の日常。

悲しげに鳴くひぐらしの声にも、 もう慣れた  晩秋....

    淀川のほとりに建つ国立第十三高等学校の管理棟とは離れた敷地の端にある技術棟...の
これまた端の一室の入口の扉の上には技術準備室と書かれた古い看板の上から「温泉部」と書かれたボードが掛けられています。          

管理棟とは違い電子黒板ではなく旧式の黒板が設置されているこの埃っぽい教室が私達温泉部の部室です。

「.......奴国は火山が多く、その為に火山性温泉が多い。その事は(日本書紀)、(続日本記)、(万葉集)、(拾遺集)などにも記されていて、その長い歴史が伺える」


この子は渡海祐、真面目そうな見た目をしていますが、授業にはほとんどでずにいつも温泉のことばかり考えている温泉部最年長の二年生エースです。


「ちょ......何ですかそれ?だれが歴史の勉強がしたいって言ったんですかぁ?」


祐に文句を言うのは私、上条紗由、これでも一年生ながら温泉部の部長なんです!

「その言い方は......ひどいですっ....。祐さんはクラブ新聞作りのために......頑張って調べてきてくれたんですっ。」


祐の味方に付くこの子は嶺寄鈴音ちゃん。クリクリしたお目目にちょこっとしたお口、ちっちゃいお手t(以下略)のとってもちっちゃ可愛い私の同級生です。

「それはそうだけどこんなの難しくて私にはわからないよ!」


「お前、それでも温泉部の部長である自覚はあるのか?」


「もちろんありますよ。私はもっとこう、温泉の紹介とかそういうのを頼んでたんです!」

「チッ.......。」こんな事は温泉部では日常茶飯事。

祐と私では温泉性(温泉に対する価値観)が違うからしょうがないんです。


「なんでっ.......こんなに二人は仲が
 悪いのっ.....。仲良く......してっ!」


鈴音ちゃんがいつもの様に止めに入りますがいつもの如く私たちのケンカは止められません。

 でも大丈夫です。

私達(祐と私)のケンカにはきちんと仲直り係がいるんです。


今日は遅れるって言ってたけど。

あっ、来た。

  

ギシッ、ガララッ  古いせいか少し重たくて軋む戸を開けて入ってきたこの子は......

「あっ!二人ともまた喧嘩して、何があったのよ?」

ちょっとぉ、説明中にセリフ被せないでくださいっ!

この子は八剱姫依ちゃん、前記のとおり
温泉性(温泉に対する価値観)の違いでよく
喧嘩する私達の仲直り係です。


とってもいい子なんですが....私とは鈴音ちゃんを巡ってたまに喧嘩します。


姫依ちゃんは鈴音ちゃんとは幼馴染みなんですがこの人、私と同じぐらい鈴音ちゃん大好きなんですよぅ。

「コイツが私にクラブ新聞のネタになること考えてきてって言うから考えてきたのを説明したら『だれが歴史の勉強したいなんて言ったんですか?』とか言い始めてよ」

「私は温泉の紹介とかに使える情報が欲しかったんです!」

「ねぇ紗由、新聞のネタ考えてきてって言った時にちゃんとどんな情報が欲しいか言ったの?」


「言ってないけど?」

「はあ...紗由......いつもそうだけどさ、それあんたが全部悪くない?」

姫依ちゃんが呆れたように言います。

「ほら見ろお前が悪いんだよ!ばーか!」

「くぅ..。こんなことしてないで早く
クラブ新聞作るよ!あと30分で下校時間になっちゃうよ!」

「もうそんな時間か...フッ....悔しさを誤魔化しやがって」

う、うるさいです!

「早く書こうよ、もうこの瞬間に時間減ってるし、あれっ....新聞用の画用紙は?
それに鈴音もいない」

姫依ちゃんがあたりを見回します。


「ん......私は...ここ......
新聞作ってたっ..... 2人が喧嘩してるに...もうできたっ!温泉はいっぱい知ってるから...いっぱい紹介しといたっ!」

鈴音ちゃんは私達にできた新聞を見せながら胸を張って得意げに言います。

鈴音ちゃんは机の影で床に画用紙を置いて
新聞作りをしていましたがちっちゃいから見えなかったのです。


これは.....チャンスかもしれませんっ!

「ありがとう鈴音ちゃん!
紗由ちゃんからお礼だよっ!」


ギューーっ。   モフモフっ。

私は鈴音ちゃんを抱きしめます。

鈴音ちゃん、いい匂いです。

それに.......温かいです。

「も....もう....でも...頑張ったですっ!」

鈴音ちゃんが頬を赤らめて、でも嬉しそうに言ってくれます。

この幸せな時がずっと続けばいいんですが..

「コラァー、紗由ぃー!また鈴音に抱きついたりして、今日という今日は許さないんだからっ!」

やっぱり姫依ちゃんが割り込んできますよね。

「ふぎゅぎゅ...ひほいよぉーふぃよりひゃーん」

痛っ。ほっぺたつねんないでくださいよ。


        ※                          ※                         ※

「結局駅の前まで姫依ちゃんつねってきたよ。」

少し腫れて赤くなったほっぺたが
ヒリヒリと痛みます。

「姫依ちゃん....の前なのになんでいつも
私に.....抱きつくんですかっ?」

電車の椅子にちょこんと座った
鈴音ちゃんが聞きます。

「可愛い鈴音ちゃんをモフれる時にモフらないなんて出来ないよ!」

帰りの電車は祐と姫依ちゃんとは
違い、私の天使と2人きりで帰れることが
せめてもの救いです。

特に怒った姫依ちゃんと一緒に帰る........
なんてことになったらほっぺたが
ちぎれちゃいそうです。

「もう.......紗由ちゃんは.....
いけない子ですっ。私は.....紗由ちゃん
もクラブの仲間達も......みんな
大好きですっ!」

「楽しいね、温泉部。頑張ってつくって
良かったね。」

「そうですね......色々ありましたね
部員集め......」

「もう六ヵ月ぐらい経つんだね、
鈴音ちゃんと私が会って温泉部を作ってから.......。」



温泉部の部員集めには壮絶なドラマ
(感じ方には個人差があります)
があったのです...........

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コメント

  • Blue

    癒しですねー笑
    更新楽しみにしてます!

    0
  • M-kotori

    ちっちゃいお目目じゃなくてくりくりなお目目にちょこっとした口とかの方が良いんじゃないかな?と思います、

    ラノベとか書いたことない者がでしゃばってごめんなさい(><)

    1
  • 如月ぅ。

    何故か同じメッセージが二回送られてしまいます。読みにくくてすいません。

    0
  • 如月ぅ。

    E-021番さん的確なアドバイス本当に勉強なります。これから直します。
    .....は鈴音ちゃんは少しオドオドした
    感じをだそうと思っていたのですが....。
    ほかのキャラの....は確かに余計なので消します。
    これからも何か気づいた事があれば
    アドバイスお願いします!
    自分は小説書いたのは生まれて初めてなのでアドバイスをもとに
    頑張ります!本当にアドバイスありがとうございました!!

    3
  • 如月ぅ。

    夏川ふぶきさんありがとうございます!夏川さんの作品も更新ごとに読みに行きます!

    1
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