私の家族たち

司波結華

川村家の人々3

「ごちそう様でした」か細い声で手を合わせて、食器を片付け始める。髪がボサボサで黒ブチ眼鏡をかけ、顔もはっきり分からない。
「敦士、もういいのか?」
父、賢治が尋ねる。
「うん、研究があるから。…いってきます」
そのまま、出てってしまう。
「アイツ女にモテるのが嫌だから、あんな感じになっちゃったんだよな…」
と、春希がしみじみと呟く。

川村家六男
川村敦士、20歳。大学2年生。こう見えて、医学部。
勉強は出来たため、すんなり医学部に入れたものの何故、医学部に進学したかは家族は聞いていないというか聞かされていない。
賢治は子供でもやりたい事はやりたいようにしてあげたいからと、俊彦達に釘を刺したため、触れてはいけない文言になっている。

ちなみにバイトはしておらず、大輔によるとお小遣いを渡しているが、3か月に1回のペースで渡しているという。

「思わず、敦士の洋服を買ってあげたりしてるよ。服のセンスが壊滅的過ぎてさ…お小遣いと別にね」

「やっぱり、大輔のチョイスだったわけか」
俊介の言葉に何とも言えぬ眼差しで見つめる一同だった。

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