腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

39話 修学旅行7

錦市場

「うーん!うんまぁ!!」
ミーシェはみたらし団子を頬張る。
「ユウ!あっちも行ってみよ!」
「あ、走るなって。」
優とミーシェは錦市場で食べ歩きに来ていた。
「八ツ橋色々売ってるよ!」
「ああ、美味そうだな…。」
「お嬢ちゃん、試食するか?」
定員のおじさんが気前よく話しかけてきた。
「わぁ!いいんですか?!」
「かまへんかまへん。食べ。」
「あ、ありがとうございます!」
パク…
「う〜ん…!甘くて美味しい〜!」
「せやろ?これが本場の味やで。」
「美味しいです!買います!」
「待て、俺が払うよ。」
「え?でもさっきからユウに買ってもらってばっかで…。」
「いいんだよ。お金結構多めに持ってきたから。」
「で、でも…!」
「いいから。俺も食いたいし。2つお願いします。」
「はいよ。」
「ユウ…。」


「さ、歩き疲れたしどっか座って食おうぜ?」
「…うん。」
「どした?」
「ユウ…無理…してない?」
「なんで?」
「私…食べ歩きしたいって言ったけど…ユウに払ってもらおうなんて思ってないよ?」
「…ミーシェ…」
「お小遣いだって貰ってるし。私ユウが無理してるのに楽しめないよ。」
「…無理なんかしてないよ。」
「でも…さっきから私に色々買ってくれてるじゃん。」
「ああ、実はな…おじさんにお小遣い貰った。」
「え?」
「あの後おじさんおばさんから荷物が送られてきてなお金が入った封筒が入ってたから何かと思って電話したら…」



「お金?ああ…もうすぐ修学旅行だろ?その金で楽しんでこい。」
「いや、旅費払ってもらってるし。お小遣いぐらい自分で…」
「いいんだよ。ガキが無理すんな。それに…」
「それに?」
「どうせミーシェちゃんとデートするんだろ?」
「!、そ、それは…まあ…。」
「だったら女の子にお金使わせるようなことはすんなよ?男なんだからな。」
「おじさん…。」
「じゃ、お土産待ってるからな。楽しんでこいよ〜。」


「…てなわけで俺はお前にお金を使わせる訳には行かないんだよ。」
「ち、ちなみにどれくらい貰ったの?」
優は財布を取り出す。
「これくらい。」
「わっ!凄い!おじさん太っ腹!」
「だろ?だからこの自由行動は俺に任せてくれ。」
「ユウ…ふふっ…分かった!よーし!どんどん食べちゃうんだから!」
「ドンと来いだ。」
「私チョココロッケ食べたーい!」
「おう。行くか。」
ミーシェはユウの手を引いて歩き出した。


「ユウ?さっきから私だけ食べてばっかだよ?ユウも食べようよ!」
「あのなぁ…俺はお前みたいに胃袋の中にブラックホールはないんだよ。」
「え?」
「昼飯入んなくなるからもういい。」
「えー…美味しいのに…。」
ミーシェはソフトクリームを食べながら愚痴をこぼす。
「あ!ゴマ団子!」
「ああ…買ってきてやるから待ってろ。」
「わぁ…ありがとう!」


「んふふ…楽しいなぁ…。」
「…あれ?君かわいいね。今暇?」
1人の男子高校生が話しかけてきた。
「え?」
「俺今修学旅行中なんだけどさ。良かったら一緒に食べ歩きとかしない?」
「あ…私今一緒に食べ歩きしてる人がいて…。」
「いいから行こうよ。君みたいに可愛い子ならなんでも奢っちゃうよ?」
「いえ、だから待ってる人が…」
「いいじゃーん!行こうよ〜!」
(どうしよう…。)
「おい、俺の連れに何してんだ?」
そこにゴマ団子を持った優が戻ってきた。
「ユウ…。」
「誰あんた?この子の知り合い?だったらこの子貸してくんないかな?」
「無理に決まってんだろ?人の彼女に触ってんじゃねえよ。」
「か、彼女?し、失礼しました〜!」
男は走って逃げて行った。
「たく…。大丈夫か?」
「うん…ありがとう。」
「ほれ、ゴマ団子。」
「ありがとう!わぁ〜…美味しそう…。」
「ふ…。」
「ユウ、はい!あーん。」
「は?え?いや、いいよ。食えよ。」
「…」
ミーシェはじーっと優を見つめる。
「う…わーったよ。ほれ。」
優は口を開ける。
「あーん。」
「ん。」
ひょい。
「え?」
ミーシェはフェイクを入れて自分の口に運んだ。
「んふふ〜。引っかかった〜。」
「てめぇ…。」
優は団子を頬張るミーシェの頬をつねる。
「んふふ…おいひい…。」
「たく…。…お返しだ。」
「え?」
優が手を近づけたのでミーシェは目を瞑る。
「!」
カシャ…
優はスマホのカメラでミーシェを撮る。
「え?」
「ほら。」
優はミーシェに撮った写真を見せる。
「これ…」
写真のミーシェには頭に簪が着いていた。
頭に手を置く。
「凄い…綺麗…。」
「ふ…やっぱり似合ってるよ。」
「ふふ…嬉しい…ありがとう…!」
「さ、さっきのお返しだ。」
「お返しになって無いし。」
「う、うるせぇ。いいんだよ。ほら、そろそろ昼飯食いに行こうぜ?」
「うん!」
ミーシェは優の腕に抱きついた。
「へへへ…私今日はお米食べたいなぁ。」
「そうだなぁ…俺はもう1回うどん食べたいかも。」
「えぇ〜。またぁ?」
「どっか定食屋行こうぜ?」
「うん!」

2人は仲良く歩き出した。



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コメント

  • かつあん

    これくらいとはどのくらい入っているんだーーー!
    絡んできたやつ、どっかの誰かと違ってすぐ逃げていったから許してやろう(上から目線w)でも本当にユウに立ち向かってボコボコにされなくて良かったな(また上から目線w)

    2
  • ペンギン

    羨ましいの一言ですねぇ〜w

    2
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