覚えた魔法は異世界召喚魔法!?

もぐら

92話 希望の存在

92話

俺が魔法陣から出るとロリ女神が居る白い空間に出た。

「随分とミラに気に入られてるようじゃな」

「そうだな。俺が死んでから何分経った?」

「1分くらいかの」

「ロリ女神、そういえば前に俺に力をくれるって言ったよな」

「そうじゃったの、決めたのか?」

「あぁ、あの時言ってた無限に広がる魔法とやらをな」

俺は女神から能力を貰った。しかし、女神の顔は心配そうだった。

「お主が何を考えてるか分からんがきっと考えあってのことなんじゃろ。もう死ぬなよ」

「ありがとな」

俺は教室側の魔法陣に入った。

「心配かけたな」

俺の姿を見ると同時に沙知が抱きついてきた。

「良かった。本当に良かった一夜くん」

タリアは安心した目で

「良かったです」

「心配かけた。けど、死んだおかげでいい作戦を思いついたみんな協力してくれないか?」

「お前、死にながらも作戦のこと考えてたのかよ」

「さすが鏡一夜です。私の次に策士ですね」

ナーラは内田に口を塞がれた。

「作戦のことを説明するが詳しく話していると長くなりそうだからとりあえず俺を守りながら時間を稼いでくれ。
この作戦がうまくいかなかったら全て終わりだ頼む!みんなの全力の力を貸してくれ」

「何言ってんだ鏡?俺達は最初っから全力だぞ。どんな奴が来てもお前を守ってやる」

五十嵐がらしくもないことを言ってきたがそれほど俺のことを信頼してくれているのだろう。

「よし、行こう」

俺達は魔法陣の中に入りアルベイト達の元まで戻った。地面はアルベイトが見えない地面を作ってくれていた。

戦況は押されている。テス君はもう体力の限界だ。

「ありがとうなのテス君。ゆっくり休んでなの」

テス君がナノの元に戻った時、マリウスはピタリと動きを止めた。

「あーあ、君達はもうここで確実に殺さないとダメだね」

マリウスは上空に手を掲げると悪魔が大量に集まってきた。きっとマリウスが街を襲わせていた悪魔を呼び戻したのだろう。
悪魔が次々と集まり異様な化け物に姿を変えた。30mはある巨大な化け物だ。

「この子はね、悪魔達の恨みの化身だよ。それが具現化された存在。人間達に対する恨みだったり、まぁほとんど僕に対する恨みだったりするんだけどね」

「鏡、あんな化け物が出ても作戦は変わらないよな」

「ああ」

「分かった。俺はアルベイト様と戸村さんに作戦を伝えてくる」

「頼む」

俺は新しく左手にできた魔法陣を上空に向けた。そして、さっき女神から貰った魔法を発動した。
左手に激痛が走る。けど、想定内だ。それほど強力な魔法だと言うことは女神から聞いている。
後はマリウスに気づかれずこの魔法陣を完成させる。しかし、この魔法陣には仲間もまだ気づいていないなぜならこの魔法陣は上空にあるからだ。

続く

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品