覚えた魔法は異世界召喚魔法!?

もぐら

2話 チート能力

2話

太陽の光が部屋に差し込み始めた。昨日あったことを忘れそうになるほど清々しい朝だった。

「朝か...」

あの後、王様のはからいで1人、1人に部屋が与えられた。しかし、見知らぬ場所で1人になるのは怖いものだ。複数人で同じ部屋を使う者達もいた。それは、自分も例外でもない。

「んん、起きたの?」

眠い目をこすりながら1人の女の子が話しかけてきた。

「あぁ、ごめんね。起こしちゃって」

「ううん、大丈夫。昨日、色々話に付き合ってもらっちゃったし。」

彼女は、幼馴染の宮野 沙知で昨日の夜相談に乗って欲しいと訪ねてきた。その後、そのまま寝てしまっていた。やましいことは、断じてしていない。
コンッコンッ
扉をノックする音だ。

「準備が出来次第、王室までお越し下さい」

兵士だろう野太い男の声が聞こえた。その後、2人で王室まで行くことにした。
王室には、すでに全員集合していた。

「よし、これで揃ったな」

榊が口を開いた。クラスの男子はこちらを見て睨んでるように見えた。

「それで、王様。俺達は進んで戦うつもりは無いが黙って殺される気もないその為に戦闘を教えてもらいます。」

自分達が来る前に話があらかたまとまっていたようでこの後、稽古をつけてもらえるそうだ。

「皆さま、これを」

バルサが横からカードのようなものを渡してきた。これは、どうやらステータスカードらしいこのカードで本人確認やら自分が今保有しているスキルやレベルなどが分かるらしい。
人類の一般的な値は、強くても20レベルらしい。
一方、榊達召喚組は


榊 隆二
レベル  57
属性  光
固有職  古の勇者


葛西 夏帆
レベル  52
属性  水
固有職  極みの魔導師


田口 光
レベル  55
属性  炎
固有職  絶壁の支配者


宮野 沙知
レベル  45
属性  光
固有職  付与の魔導師


その他の者もレベルが40~55だった。固有職は、どれも普通では手に入らないようなものだった。
王様は、驚きの表情で語りだした。

「おぉ、何ということだ。まさか、ここまでとは是非我が国の戦力になって欲しい。さすれば、望むものを可能な限り揃えよう」

クラスの皆は案外、戦って行けるのではないかと考え始めていた。

「一夜は、どんな感じだった?」

沙知が横から覗いてきた。

「それが、よく分からないんだ。他のやつと違いすぎててな」


鏡 一夜
レベル  0
属性  無
固有職  部外者、部外物


「本当だ。何なんだろうね、邪魔者みたいな扱いされてるね」

「邪魔者か.....俺だけなのか」

そう思っているとまた横から覗く者がいた。

「なんだお前レベル0かよ。赤ん坊かよ
全員40は超えてるぜ。俺のも見せてやるよ」

ここまで、言われると流石に悔しいを通り越して悲しくなってくる。


五十嵐 凱
レベル  54
属性  闇
固有職  逆襲の支配者


自慢するだけのステータスはあるようだった。このやり取りを見てクラスの女子が割り込んできた。

「五十嵐くん、そこまで言わなくても一夜くんも望んでこうなった訳じゃないんだから..」

なんだろう、男として恥ずかしい気持ちになった。もちろん、彼女の持っているステータスカードも

碇 あずさ
レベル  43
属性  風
固有職  治癒の魔導師

強い......


クラスの皆がステータスを見せ合っているなか向こうでは王様と榊、葛西、田口が何やら話し合っていた。
しばらくすると、榊が大声で話し始めた。

「俺達3人は、稽古を受けたら試しに実践に出てみようと思う。稽古を受けて実践に行きたい者がいれば稽古が終わり次第俺のとこに来てくれ」

榊達は戦争に参加するのも時間の問題だと思った。
稽古を受ける為俺達は移動を始めた。

続く

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