変態JKお嬢様と勘違い執事

双城ユウリ

Lecture2 色々と残念な美少女

私は朝比奈グループ会長を父に持つ、朝比奈千桜です。
初めて友達が出来ました。
友達の名前はえーと、確か、、辛井、じゃなくて赤井、、でもなくて、そ、そうです、天井君です。
でも驚いています。彼がこんな姿になるとは、、。
「天井君、、ですよ、ね?」
目の前には銀髪の透き通るような碧眼に少し幼さがあり、綺麗な肌の可愛いらしい少女が立っていた。
「はい」
天井君には耳と尻尾が生えている。
「えっとこれは本物なんですか?」
「ひゃん、ほ、本物ですからッ、あ、あまり触らないで下さいっ」
耳や尻尾を撫でると顔を赤くして、悶えている。
「はぁ、はぁ」
「は、話ってなんですか?」
天井君は乱れていた制服を戻すとこっちへ向いた。
「こほん、私の執事になって欲しいのです」
「え、、?よく聞こえなかったんだけど、なんて言ったの?」
「私の執事になって下さい。でなければこれを学校にばら撒きます」
さっき撮った写真を天井君に見せる。
(脅迫は好きではありませんが仕方ありません)
「そ、それだけはやめてくださいっ!」
と天井君が子犬のように尻尾を振り、こっちを見つめてくる。
(か、可愛い)
「じゃ、じゃあ執事になってくれるんですね?天井君」
「う、うん」
「ふぅ、良かったです」
「でも、なんで僕を執事に?」
「父にこのまま専属執事を雇わないなら婚約者候補を執事にすると言われたので、、利用しているみたいになってしまってごめんなさい。天井君」
「あ、謝らなくてもいいよ」
「私用事思い出しましたのでこれで」



家へ帰ると突然母に怒られた。
理由?それは僕が今日のご飯担当だったのにすっかりと忘れていたからだ。
「えっと、その、母さん、ごめんなさい。僕の正体がクラスメイトの子にバレちゃった、、」
「はぁっ?」
母さんよりも先に「あなたはバカですか?」的な顔で才加に睨まれた。
「ふぎゃあっ」
才加に足を踏まれた。
「二人とも落ち着なさい」
「ば、僕は落ち着いてるよ」
「沙耶、私はあなたにどうこう言いたいわけじゃない。でも、私たちは普通の人とは違うのよ。あのお嬢様を悪く言うつもりじゃないけど人によっては悪いことに利用したり、それこそ非人道的実験を行ったりするのよ?」
「う、分かったよ。次から気をつける」
「本当にわかってる?」
「う、うん。他の人にバレないように気をつけるよ」
「約束よ?」
「うん、約束する」
「約束破ったらトリプルチョコレートサンデーパフェ一年分ね?」
「ぅく、分かったよ」
才加と僕が仲良いか悪いかと言うとものすごく仲悪い。
部屋も一緒でどっちがベットで寝るかで喧嘩する。
昔は互いに仲が良くて、あまり喧嘩もしなかった。
「沙耶、これ御守り」
母に安産祈願と書かれた御守りを渡された。
「・・・・」
(忘れてた。母さんはど天然なんだった、、)
「どうしたの?沙耶」
「どうしたの?じゃなくてよく見てよ、それ僕が持つような御守りじゃないと思うんだけど」
「あっ、、わ、私としたことが、、」

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コメント

  • ノベルバユーザー601499

    心象描写がとても上手で飽きることなく読めてキレイな流れで2人が向き合えるようになったのは良かったです。

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