クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

500話 なんちゃってパーティ

 シェレールとのデートを終え、朝食の時間になった………のだが……
「なんで俺一人だけなんだ?」
 食堂にいるのは俺だけだ。この時間なら普通みんな集まってもう食べていてもおかしくない。
 シェレールたちも何か用事があるらしく先に行って欲しいと頼まれたのでここには俺一人だけで来た。
 俺、もしかして除け者扱いされてる?
 おっと、いけない。
 つい昔のくせで悪い方向に考えてしまう。
 みんな、今日のパーティのために頑張っているんだろう。うん、きっとそうだ。
「………さすがに腹が減ったな。」
 昨日の夜は、パーティがあるから簡単なものしか食べなかったから既に結構空腹だ。
 でも、何も用意されてないからな。
 自分で用意するか。
 俺は、そう思って食堂のすぐ近くにある台所へ向かう。
 台所から光が見える。
 それに聞き覚えのある声が聞こえてくる。でも、色々な声が混ざっていて誰がいるのか詳しくは分からない。
「誰かいるのか?」
 俺は、そう尋ねながら台所に顔を出す。
「「「「っ!?」」」」
 中にいたのはまさかの仲間全員だった。
 みんな、何かを作っている真っ最中ってところだ。
「みんなで料理してるのか?」
「ど、どうしたのよ、こんな所に来て!?」
 ユイが背後に何かを隠して俺にそう言ってきた。
「いや、朝食を食べようと思ったんだけど……」
「わ、悪いけど今ここ使っているから!」
 まぁ、それは見れば分かる……が、なんかすっごいコソコソしてんだよな。
「さっきから何隠してんだ?」
「べ、別に……ほ、ほら!早く出ていって!」
「わ、分かったよ!」
 俺は、半ば無理やり追い出されてしまった。
「………仕方ない。ちょっと出掛けてくるか。」
 俺は、少しでも空腹を紛らわすために散歩に行くことにした。
 魔王城は、今朝シェレールと一緒に回ったから魔王城の外に出る。
 まだ朝早いからお店などはまだ始まっていない。だが、俺のように散歩をしている人も見かける。
 散歩していた人も俺に気づき挨拶をしてきてくれる。その際、俺の左腕のことをみんな気にかけてくれた。
 この街は1年前から余り変わらず魔族の人の雰囲気も相変わらず暖かく優しい。
 街の人たちと少し話していると俺の腹が急に鳴ってしまった。
「あ、あはは、すいません。朝から何も食べていないものですから。」
「まだ朝ごはん食べてないの?」
「食べようと思ったんですが、台所を俺の仲間が使っていて食べられない状況なんですよね。」
「あっ、それならちょっと待っててね。」
 1人の女性がそう言いながら家のほうへ駆けていく。それから続々と他の人たちも自分の家に戻る。
 俺は、ここに待っていてと言われてしまったので少々待機する。
 すると、五分ほどでパンなどを持った街の人たちが戻ってきた。
「若いうちはちゃんと食べないとダメよ。ほら、これ、うちで残ったパンだから食べて。」
「え!?い、いいんですか!?」
「いいのよ、ほら!」
 気の強い女性からパンを貰うと今度は小さな女の子がカゴいっぱいに入った果物を差し出して来た。
「ママに竜斗お兄ちゃんに何か食べさせてあげたいってお願いしたらこの果物を持っていきなさいって言われて持ってきたの!美味しいよ。」
「俺が食べても大丈夫?君の分が無くなるよ?」
「あっ………う……うんっ!大丈夫!」
 女の子は、多少躊躇う素振りを見せるが最後には笑顔でカゴを差し出して来た。
 俺は、そのカゴの中から一つの果物を取りだして風魔法でスパンっと2つに切って片手で何とか受け止めた。
「はい、半分こしよっか。」
「わぁぁ〜……はっ……だ、ダメだよ、竜斗お兄ちゃんの分が……」
「まだまだいっぱいあるだろ?それにこういうのは大勢で食べた方が美味しいだろ?って、ことではい。」
「そっか!なら、みんなにも食べてもらいたい!」
 女の子はそう言うと後ろにいる人たちに笑顔でカゴを持ち上げた。
「それならこのパンもみんなで食べましょう。皆さんの持ってきてくれているものもさすがに俺一人じゃ食べきれないのでみんなで食べましょう。」
 俺がそう言うと周りから賛成の声が聞こえてくる。朝食をもう食べた人たちもいるのだがその人たちもまだ多少食べられるとかデザートは欲しいということ言って参加してくれた。他の人たちも騒ぎに気づき続々と集まってくる。
 街の広場でなんちゃってパーティが開催した。
 みんなも呼ぼうと思ったがまだ調理をしているだろうと思い呼ばなかった。
 そんなことがあり朝食は、街の人たちと楽しく過ごすことが出来た。

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