クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

499話 隣にいないと

 シェレールたちのいる星で約1年ぶりの朝を迎えた。
 俺を囲むようにシェレール、クロム、レーネが眠っている。
 3人は、まだぐっすりと眠っている。
 俺は、その3人を起こさないようにベットから起き上がり顔を洗い服を着替えてから部屋を出る。
 城内をウロウロとしているとジゼルさんと出会った。
 そういえば昨日は会わなかったな。セレスさんとも会ってなかったしちゃんと挨拶しないとな。
「やぁ、竜斗殿。久しぶりだね。」
「お久しぶりです、ジゼルさん。昨日は挨拶出来ずにすいませんでした。」
「いや、他の者たちから事情を聞いていたからな。それでその左はまだ痛むのかね?」
 ジゼルさんは、俺の左側を見ながらそう尋ねた。
「いえ、今は全く痛みは感じられませんよ。ただ、やはり違和感はまだ拭えませんが。」
「儂も力にはなりたいが体の損傷を治せる治療薬など聞いたことは無いからな。力になれずすまない。」
「別に気にしないでください。気にしていただけるだけでありがたいです。」
「まぁ、こうやって元気そうな顔を見れただけでも良かった。セレスにも見せてやってくれ。」
「はい、今日中に伺います。」
「まぁ、今日は竜斗殿が帰宅したことを祝してパーティをするそうだからセレスとはその時に会えるだろう。」
「わざわざ俺のためにそこまでしていただき本当に申し訳ありません。」
 俺がそう言うとジゼルさんは、俺の肩に手を乗せて笑った。
「ははっ、何を今さら。竜斗殿がここを離れてから約1年。みんな、どこか少し元気がなさそうだったのに、昨日、竜斗殿が帰ってきてからすごい明るくなったよ。竜斗殿は、それほどみんなにとって必要な存在なんだよ。」
「………ありがとうございます。」
 さすがに面と向かってそういうことを言われると照れてしまう。
 でも、照れよりもそう思ってもらえることへの喜びの方が大きかった。
「っと、話し過ぎてしまったようだね。」
 ジゼルさんは、そう言うと俺の背後に視線を送った。
「ん?」
 俺は、その視線を追うように振り返る。
 すると、そこにはシェレールの姿があった。
「おはようございます、旦那様、ジゼルさん。話の邪魔をしてしまいすいません。」
「いや、儂の方はもう終わったからな。竜斗殿、久しぶりに話せて楽しかったよ。」
「はい、私もです。」
「それじゃ、また後で。」
 ジゼルさんは、そう言うと俺たちの横を通り城の奥のほうへと消えていった。
「それじゃ俺たちも………って、どうしたんだ?」
 シェレールの方に目を向けるとシェレールは、少し頬を膨らませて俺を睨んでいた。
「もう〜っ!私よりも先に起きたんでしたら起こしてくださいよ!」
 シェレールは、手をブンブンと振り回し怒っているような素振りを見せる。
「え?で、でも、まだ起きるには早いと思ったんだけど……」
「旦那様が隣にいないと不安になってしまうんです!昨日の帰ってきてくれたことは夢だったんじゃないかって!」
 シェレールがそこまで言ってくれたのだからそれがどうかしたか?なんか口が裂けても言えない。
「ごめんな、シェレール。シェレールがそんなふうに思っていたなんて考えてもなかったからさ。」
「私は、旦那様といる時間が1番大切なんです。だから、ずっとそばにいてください。」
 シェレールは、そう言うとギュッと俺の腕に抱きついた。
「ああ、俺もみんなといる時間が一番大切だ。」
「私だけとは言わないんですね。」
「まぁな。みんながいてこその今があるんだからな。」
「ふふっ、さすが私の大好きな旦那様です。」
「ははっ、ありがとう。それじゃ、このまま散歩を続けるか?それとも部屋に戻る?」
「部屋に戻るとクロムたちが起きてせっかくの2人きりを邪魔される可能性があるので散歩がしたいです。」
「あはは………」
 俺は、シェレールの言葉に乾いた笑みしか浮かべられなかった。
 だって、全然冗談っぽく聞こえなかったから。
「久しぶりのデートです!」
 シェレールは、そう言って嬉しそうに俺の腕に抱きついたまま先に進んだ。俺もシェレールに合わせて歩く。
 そのまま、みんなが起きるまで楽しいデートの時間を楽しんだのだった。

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