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クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

462話 今が幸せ

「それならルリ、あなたが作ってあげたんだからあなたが食べさせてあげなさい。」
「……………え?………………ええっ!?」
 瑠璃さんの驚きの声が部屋中に響いたのだった。
「ほらほら、早く。」
「あ、いや……でも………」
 瑠璃さんは、フリルさんに促されてスプーンを持つが俺に対してさすがにそんなことをするのが気が引けるのかチラチラとこっちを見ている。
 さすがに俺もそんなことをされたら恥ずかしいけど……このお粥を食べないのはもったいないし、まず、俺がお腹すいた。
 仕方ない。ここは、フリルさんに乗って食べさせてもらおう。
「瑠璃さん、俺からもお願いできますか?」
「ええ!?りゅ、りゅーくんも!?うぅ………りゅーくんがそう言うなら………分かった。」
 瑠璃さんは、観念したかのようにスプーンでお粥をすくう。
 その様子を見たフリルさんが俺にグッジョブと合図しているが無視しておこう。
 お粥は、湯気が立ち上るほど熱々だった。
「ちょっと冷ますね。………ふ〜……ふ〜………」
 瑠璃さんがそんな熱々のお粥に息を吹きかけて冷ましてくれる。
「ふ〜……ふ〜………うん、これで大丈夫かな。」
 数回息を吹きかけてだいぶ冷めたようだったので瑠璃さんが俺のほうをちらりと見てスプーンを俺の口の前にまで持ってきた。
「………りゅ、りゅーくん、あ〜ん。」
 あ〜ん……か。シェレールからよくされてたな。懐かしい。
 だが、シェレールのおかげでだいぶ慣れたかなって思ったがほかの女性になるとまだだいぶ恥ずかしいと思ってしまう。
 でも、俺から誘ったんだから断るわけにはいかないよな。
「あ、あ〜ん。」
 俺は、口を開けてお粥が入ってくるのを待つ。
 瑠璃さんは、そんなら俺の口にゆっくりとお粥を口の中に入れる。
「んぐんぐ…………んくっ……」
「どうかな?」
「………うん、すっごい美味い。」
「ホント?」
「ああ、俺はこの味、好きだよ。」
「〜っ!……あ、ありがとう。」
 瑠璃さんは、頬を真っ赤に染めてお礼を言った。
「ほらほら、次の準備してあげなきゃ。これ、全部食べてもらうんでしょ。」
「は、はい、そうでした。」
 フリルさんに促された瑠璃さんがまたスプーンにお粥をすくって息を吹きかけてお粥を冷ます。
「………はい、りゅーくん、あ〜ん。」
 2度目だからか瑠璃さんは、さっきよりも慣れたようだがまだまだ照れくささが抜けていない。もちろん俺も同じだ。
 俺たちのそんな光景を見ながらフリルさんはずっとニヤニヤとしているし。
「んふふ〜、いいわねぇ〜。ルリがあんな幸せそうな表情をしていて私もとっても幸せ。」
「………瑠璃さん、フリルさんに良くしてもらってるんだね。」
 俺は、フリルさんのそんな言葉にお粥を飲み込んだ後に瑠璃さんにそう言った。
「う、うん、すっごい良くしてもらってるの。本当の家族かのように接してくれて……本当に嬉しい。」
 瑠璃さんも本当に嬉しそうにうんと頷いた。
「ははっ、それは良かったね。」
「………りゅーくんとも再会できて……私今、すごい幸せ。」
「……そっか。」
「って、ごめんね!りゅーくんが、今、こんな状況なのに!」
「そんなの気にしなくていいんだよ。瑠璃さんが幸せと思うならそのままをそれを大切にして欲しいんだ。俺のことだって気にしなくていいよ。………ちゃんとそばにいてあげるから。」
「っ!………う、うん………ありがとう。」
「むぅ〜、ルリが幸せそうなのはいいけど私のことは忘れて欲しくないんですけど〜?」
「うわっ!?」
「ひゃっ!?」
「え?何、2人ともその反応?まさか本当に忘れてたの?」
「「……………」」
 俺と瑠璃さんは、お互い目を合わせてからこう言った。
「「そんなことないですよ。」」
「絶対に嘘!」

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