クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

460話 状況確認

 ………俺、どうなったんだろう。
「…………ん……んん………」
 体の感覚はある。
 まだ生きてるってことか?
 あんな状況で?
 普通ならありえない。
 体力も残ってなかったし意識も朦朧としていて戦える状況じゃなかった。
 だが、それでも俺は今、生きてるらしい。
 いや、もしかしたらまた最高神のガルデさんの所に来たのかもしれない。
 とにかく今の俺の状況を確認しないと。
 俺は、重い瞼を上げて俺がどこにいるのかを確認する。
「………ん………こ……ここは……」
 そこは、ガルデさんがいた神界とは違った。あそこは、真っ白な空間で俺の空間魔法で作った空間の中と似ていた。
 でも、ここはそんな幻想的な世界じゃない。
 人工的な装飾品とかが多くある。
 とにかく起きよう。
「ぐっ!」
 そう思い体を起こそうとした瞬間、体に激痛が走り起き上がることが出来なかった。
 起き上がることが出来なかったので俺は、今の自分がどうなっているのかを確認してみる。
 俺の体には包帯がグルグルと巻かれていて体の重症具合を示していた。それに左の方を見てみると左腕が無くなっていた。
「あはは、まぁ、あれが夢なわけないよな。」
 俺は、乾いた笑みを浮かべてこれが現実なのだと確信する。
 その時だった。この部屋の扉が開かれた。
 足音が俺の方に向かってきていることは分かる。
「………っ!りゅ、りゅーくん!?」
「瑠璃……さん?」
 視界がまだぼやけているので瑠璃さんと確信は出来ないが声からして恐らく瑠璃さんだ。
「良かった、目が覚めたんだね!あっ、フリルさんに伝えてくるね!ちょっと、待ってて!」
 瑠璃さんは、そう言うと慌てて部屋を飛び出していった。
 そして、数分後。
 慌てたように瑠璃さんとフリルさんがこの部屋へとやって来た。
「竜斗くん、良かった。なんとか意識を取り戻したんだね。」
「は……はい……ぐっ!」
 俺は、横になったままじゃ失礼だと思い体を起こそうとした。
 だが、今さっきと同様、体に激痛が走り起き上がることが出来なかった。
「りゅ、りゅーくん!無茶しちゃダメだよ!りゅーくん、今、酷い状況なんだから。」
「竜斗くん、そのままで構わないよ。それで今の状況はどうだい?意識ははっきりしてる?」
「えっと、まだ少しぼんやりとしています。視界も少しぼやけています。」
「まだ、完全に回復した感じじゃなさそうだね。」
「りゅーくん、食欲はある?なにか作ろっか?」
「あ、ううん、大丈夫。お腹はそこまで空いてないから。」
「そう?お腹すいたら私に言ってね。何か作るから。」
「…………俺、どれくらい寝ていたんですか?」
 俺は、今の状況を確認するために2人にそう尋ねる。
「………1週間ほどだよ。」
「あの竜と戦ってから1週間ってことですか?」
「ええ、そうよ。でも、その話は後よ。今は治療に専念するわ。ルリ、治癒魔法をかけて。」
「はい、分かりました。」
 瑠璃さんは、俺に手をかざして治癒魔法をかけてくれる。すると暖かい光が俺を包み痛みがどんどん和らいでいく。
「竜斗くん、ごめんね。今、この王城に治癒魔法を使える人は、ルリしかいないの。他の人は、今、出ていてね。」
「大丈夫です。だいぶ痛みは和らいでいますので。」
「それなら良かったわ。それと………竜斗くん、本当にありがとう。私たちの星のためにあの竜と戦ってくれて。」
「お役に立てたのなら良かったです。これで俺も少しは信用して貰えましたでしょうか?」
「信用どころの話じゃないわよ。もし、竜斗くんがあの竜を倒していなかったらずっと被害者が出てたわよ。本当にありがとう。あなたは、この星の英雄と言っても良いくらいよ。」
「英雄だなんて少しスケールが大き過ぎますよ。」
「そんなことないわよ。本当に……」
「りゅーくん、ちゃんと約束守ってくれてありがとう。」
「そりゃ、大事な大事な幼なじみだからね。でも、俺が死なないで済んだのも瑠璃さんがずっと治癒魔法を掛けてくれたおかげだよ。こちらこそ、お礼しないとな。ありがとう。」
「……ううん……ううん……」
 瑠璃さんは、首を大きく横に振り涙を零していた。
「りゅーくんは、この星の英雄様だもん。これくらいして当然だよ。」
 瑠璃さんは、そう言うと涙を服の袖で拭ってえへへと笑った。

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