クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

456話 異常事態

 2つ目の仕事を終えた俺たちは次の仕事場所まで向かっていた。
「フリルさん、次の仕事はどんなものなんですか?」
「次にやるものは結構危険だから本当は頼むつもりじゃなかったものなのよね。」
「そうなんですか?」
「ええ、でも竜斗くんの実力もだいたい分かって来たから頼もうと思ったの。」
「あっ、それってあれですか?」
 俺とフリルさんが話していると瑠璃さんがポンッと手をついてそう言った。
「あれ?」
「ちょっと前から問題になっていたものですよね?」
「ええ、そう。一つの洞窟がこの森の奥にあるんだけどそこにちょっと問題が起きたの。」
「どんな問題なんです?」
「そこの洞窟に行った人が行方不明になる問題よ。何回か調査隊を送ってるんだけどその人たちは誰一人として戻って来なかったわ。」
「ってことは何が起こってるのか分からないってことですか?」
「ええ、そういうこと。」
「そんな所に瑠璃さんやフリルさんを連れて行って大丈夫なんですか?案内をしてくれたら俺だけで行きましょうか?」
「そんなこと出来ないわよ。私の方から頼んでるわけなんだから。」
「そういうものですか。」
「そっ、そういうもの。」
「瑠璃さんは?」
「私ももちろんいるよ。……だって、りゅーくんが守ってくれるんだもんね。」
「ははっ、そうだったね。あんまりこういうことを言うのは恥ずかしいんだけど……俺から離れるなよ。」
「っ!………も、もちろん!」
「にひひ〜なら、ルリ、離れないように竜斗くんの手を繋いでいたら?」
「ふぇ!?そ、それはさすがに………ねぇ、りゅーくん。」
「俺は大丈夫だよ。」
「っ!」
「ほら、竜斗くんもこう言ってるし。」
「………〜っ!……なら、お願いします。」
 瑠璃さんは、顔を真っ赤にして俺に手を差し出して来た。
「絶対に離さないでね。俺も離さないから。」
「う、うん!……絶対に離さない。」
 瑠璃さんは、そう言うとギュッと握ってる手に力を込めた。
「本当に仲良くなったのね〜。私、こんなにすぐにルリに仲良くなって貰えなかったんだけどな〜。」
「そ、それは……その……りゅーくんは、昔からの知り合いだったからそれで仲良くしやすかったんです。」
「ん〜、まぁ、それはわかるんだけどね〜、やっぱりちょっとだけ妬けちゃうわ。」
 そんな話をしながら歩いているとものすごい大きな叫びが聞こえた。
「ぎゃぁぁぁぁぁああああ」
「「「っ!?」」」
 俺たちは、その叫びに体を強ばらせた。
「………今の鳴き声……」
「私たちの抱えている問題の元凶がこの奥にいそうね。」
 魔力探知にはまだ何も反応してなかったが………っ!?
「フリルさん、瑠璃さん、すいませんっ!」
 俺は、そう言いながら瑠璃さんとフリルさんを抱えてその場から咄嗟に離れた。
「きゃっ!」
「ど、どうしたの!?竜斗くん!?」
「…………」
 俺は、戸惑っている2人に何も言わず今さっき俺たちがいた一点だけを見つめていた。
「だから、どうした………の………っ!?」
 フリルさんもその存在に気づいたのか目を見開いた。
「………瑠璃さん、約束通り、絶対にこの手を離さないでね。」
「え?う、うん………っ!」
 俺の言葉に疑問を抱いたのか、瑠璃さんも俺の見つめていた先を見て息を呑む。
 俺たちが見つめている先には体長約10メートル程で巨大な翼をはやした黒い物体がいる。前に何度か戦ったことのある生き物。竜だ。
「ぐぁぁぁあああああ!!!!」
 その竜は、俺たちを睨みつけ叫び上げる。それには威圧も込められている。
 ………この威圧。前に戦ったことのある竜王と同等か……考えたくないがそれ以上か。
 俺の体調はまだ万全じゃないけど……やるしかないか。

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