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クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

450話 寝室へ

「それじゃ、私は朝早いからもう寝るわね。」
 俺が浴室で倒れたあと、瑠璃さんから看病してもらってそのあと、フリルさんが持ってきてもらった水で少し気分が悪かったのがなくなった。
 そして、それから数十分話したあと、フリルさんが時計を見てそう言った。
「今日はわざわざ俺に付き合ってもらってありがとうございます。明日もお世話になります。」
「ええ、じゃんじゃん世話になりなさい。あ、竜斗くん、腕っぷしには自信があるのよね?」
「え?ええ、まぁ、それなりには。」
「魔法はどれくらい使えるの?」
「基本なら全て使えますよ。」
「分かった、それじゃ、明日から手伝ってもらいたいことがあるんだけどいいかしら?」
「はい、任せてください。お世話になるのでそれくらいはさせてもらいます。」
「それじゃ、明日からこちらもよろしくね。」
 そう言ってフリルさんは部屋へと戻ろうとしたのだが、何かを思い出したのかあっ、と呟いたあと、踵を返し俺たちの方を見た。
「ルリ、ちゃんと竜斗くんと一緒に寝室で寝るのよ?」
 なぜ、そうも余計な一言を。
「っ!?……わ、分かってます。」
 瑠璃さんも顔が真っ赤だし。
「ふふっ、それならいいのよ。それじゃ、本当に行くわね。バイバイ。」
「お、おやすみなさい。」
「さようなら。」
 フリルさんは、今度こそ部屋へと戻っていった。俺たちは、フリルさんの姿が見えなくなるまで前を見つめていた。
 そして、完璧にフリルさんの姿が見えなくなると俺はどうしていいのか分からずチラッとフリルさんの方に視線をやる。フリルさんも少しだけチラッとこちらを見ていて目と目があってしまった。
「……………」
「……………」
 そして、そのまま俺たちは、見つめ合ったまま、黙っている。フリルさんの来る前のやり取りもあって話すのに少し照れが出てしまっている。
 先に口を開いたのは瑠璃さんだった。
「そ、それじゃ、そろそろ寝室に行こっか。」
「あ、ああ、そうだな。」
 瑠璃さんは、そう言うとフリルさんが去った方向とは逆の方を向き歩き出した。
 俺もそれに遅れないようについて行く。
「………………」
「………………」
 そして、この時でもずっと無言である。
「………あの、瑠璃さん、ごめん。」
「え?な、何がですか?」
「俺のせいで気を使わせてしまって。それに俺と寝るなんて抵抗があるよね。」
「そ、そんな!抵抗なんて全然ないよ!」
「さすがにそれはないだろ。」
「…………ないもん……」
 その上目遣いで見てくるのはやめてください。やばいです。
「い、いや、だって、男の人と寝るのに抵抗がないのは………」
 俺は、瑠璃さんをあまり直視することが出来ず少し視線を逸らしてそう言った。
「ち、違うよ!?男の人全員と寝るのが抵抗ないってわけじゃないよ!?りゅーくんだからなの!」
「い、いや、でも……」
「………りゅーくんは、私と寝るの……嫌?」
「え?あ、いや、そういうわけじゃなくて………」
「なら、この話は終わり!りゅーくんは、私と一緒の部屋で寝るの!」
 瑠璃さんは、そう言うと俺の腕をぎゅっと掴みそのまま部屋まで連れて行かれた。
 そして、今さっきやってきた部屋とは違う所へとやってきた。
「ここが寝室ね。これから、りゅーくんも使うからちゃんと覚えてね。」
「あ、ああ、わかった。」
 寝室の中に入るとそこには大きなベットが一つだけ用意されてあった。
 だが、そのベットには枕が2つ、用意されてあった。
「……………」
「……………さっ、寝よっか。」
 瑠璃さんは、そう言ってベットの中に入り1つの枕に頭を乗せて横になった。
 俺は、どうしたらいいのだろう。
 さすがにこれは予想してなかった。俺だけ違う布団が用意されているもんだと思っていたけど………
「………りゅーくん、早くしてください。」
 なぜそんなモジモジとしながら言うんだ?本当にやめていただきたい。興奮して眠れなくなっちゃいます。
 さすがにそのままベットに行くのはシェレールへの裏切りになってしまうのではないかと思ったので俺は、ベットのそばまで行きそこでベットを背もたれにして地べたに座った。
「ん?りゅーくん、何してるんですか?」
「今日はここで寝る。さすがにそのまま寝るのは………恥ずかしいから無理だ。」
「…………それなら………」
「ベットは、瑠璃さんのだから使わない。」
「私の考えていることが先に読まれました。……分かりました。明日からは、りゅーくん用の布団も用意して貰えるようにお願いしておきますから今日だけは我慢してください。」
「ああ、分かった。」
「それじゃ、おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。」
 俺はそう言って目を閉じた。
 疲れもあってすぐに眠りに落ちたのだった。

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