クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

436話 ようやく

 俺とグリーズさんが食料保管庫から帰ってきてからもう何時間経ったのだろうか。
「…………今日はここで泊まった方がいいかな。」
 たぶんミラは、1人1人の無事を確認しているのだろう。そうだとしたらきっと今日だけじゃ時間が足りないだろうな。
「ああ、そうしてくれると街の人たちも嬉しがると思うからそうしてくれ。と言うよりも俺の方から頼もうと思っていた。」
「ありがとうございます。ではミラ様たちのことは任せてもいいですか?」
「ん?どうかしたのか?」
「今日はこれからちょっと用事が入っていて少し離れないといけないんです。」
「そうか。分かった、ミラ様のことは任せてくれ。竜斗は、竜斗でその用事とやらを済ませてくれ。」
「はい、ありがとうございます。それでは俺は早速行きますね。」
 俺は、そう言ってガルさんに門を開けてもらいその場を離れていった。
「…………………さて、あんな嘘をついたけどどうしようかな。」
 この星に来てまだ知り合った人と言えばガルさんとグリーズさん、それにあの男くらいだ。そんな俺に用事なんかあるわけがない。
 こんな嘘をついたのは街の人たちが俺みたいなどこから来たかも分からない人と一緒にいると不安を感じるだろうから。
 きっとミラなら俺のことをちゃんと説明してくれると思うが大多数の人がいる中で俺のことを一々説明していくのは面倒だろう。なら、いっそこうやって姿を消した方が早いのだ。
「よしっ、今までに行けなかった遠いところを見て回ろっかな。」
 俺は、今からの予定を決めてまずはこの洞窟から出るために洞窟の出入口まで転移した。
 さて、それじゃ早速…………
「って暗!?えっ!?も、もう夜!?」
 俺は、今まで光の届かない洞窟の中にいたので時間感覚がだいぶ狂っていたみたいだ。
「………こんな暗い中を移動しても仕方ないな。でも、このまま1人であの空洞のところへ帰るってのもあれだしな。」
 今日は、もうあの男のところへ行くか。
 俺は、そう決めて男の入っている空間のゲートを前に出してそれを潜り男の元へと行った。
「っ!やっと来たか!」
 男は、いつも俺の姿を見ると舌打ちやら攻撃やらを仕掛けてくるのだが今日は俺を待っていたみたいだった。
「どうかしたのか?」
「あのお方から連絡が入った。貴様と連絡が取れしだい連れてこいと言っていたから、もう行くぞ!」
「えっ!?い、今か!?」
「何をボサボサしている!早く行くぞ!」
「って、どこに行くんだ!?ここ、俺が作った空間だからどこまでもこの景色のままだぞ!?」
 俺がそう言うと男は、ポケットから何かを取りだした。
「ん?ボタン?」
「ああ、ボタンだ。このボタンを押せば直接あのお方のところへ行ける。」
「そんなこと出来るのか。なら、もし、俺がここでお前を閉じ込めていても逃げれていたのか?」
「いや、さすがにこの空間内は無理だ。1度試した。」
「試すなよ!」
 せっかくこっちは、なにか情報を仕入れるためにわざわざお前にご飯を作ったりしてやってるのに………
「ほら、こんな無駄話してないで早く行くぞ。だから、早くここから出せ。」
「…………一応、そのボタン、俺が持っていてもいいか?念の為だ。」
「分かったよ。」
 男は、そう言ってボタンを俺に渡す。
 俺は、それを受け取りゲートを開き現世へと戻る。
「このボタンを押せばいいんだよな?」
「ああ、早くしろ。貴様のためにわざわざあのお方が時間を取ってくれたのだからな。」
「ああ、分かってるよ。ちゃんとお前らの親玉には感謝してる。それじゃ、早速行きますか。」
 俺がそう言うと男は、俺の肩に手を乗せた。どうやらこれは転移と一緒で触れている全てのものを移動させるらしいな。
 こんなのどこから作ったんだろうか。
 俺は、そんな疑問を抱きつつボタンをポチッと押したのだ。

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