クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

429話 避難経路

 ミラのお父さんたちが何をしようとしているのか探るため、俺たちは色々な部屋を訪れる。
 これまで訪れた部屋は、宝物庫の他に物置部屋、執事やメイドの寝泊まりする部屋などだった。
 探り始めてから約1時間ほど経ち、少し疲労していたときに入った部屋は、色々な資料などが置かれていた部屋だった。
「ここ、怪しいですね。」
「ああ、色々と見てみるか。」
 俺たちは、それからまずテーブルの上に広げられている紙を見た。
『住民、避難経由』
 紙には地図が書かれていてその中に線が引かれてありそこに避難経由と書いてあった。
「ミラのお父さんたちは、住民の避難を最優先に考えているようだな。」
「そうですね。えっと、避難先は………」
 ミラは、避難経由を指で辿って避難場所がどこか見る。
「ここは、私が幼い頃によく行ったことのある山ですね。確かにあそこは洞窟が多くて隠れるのにはうってつけですね。」
「なら、街に住民がいなかったのはここに避難したからなんだろうな。」
「そうですね。街の人たちが無事で安心しました。」
「どうする?そこに行ってみるか?」
「それは………明日にしましょう。もう日もだいぶ落ちていますからね。今日は、この部屋をもう少し探ってから帰りましょう。」
「分かった。なら、手分けして探してみるか。」
 俺たちは、部屋中にある資料を読んでいく。
 特にこれといって攻撃するための作戦は考えられていなかった。どうやら、自分たちの身の安全を守るので精一杯のようだ。
「ミラ、そっちは何か攻撃しそうな資料があったか?」
「いえ、全部非難のためのものでした。」
「そっか。なら、そろそろ帰るか?」
「はい、そうですね。サラサたちもそろそろ帰ってくるでしょうから。」
「それじゃ早く帰ってみんなのご飯でも作っておこうか。」
「竜斗の邪魔にならないように頑張ります。」
「邪魔になんてならないよ。ミラのご飯だってすごく美味しいって評判じゃないか。俺だって美味しいと思うよ。」
「そ、そう言って貰えると嬉しいのですが竜斗との差が開きすぎていて……」
「まぁ、それは俺が料理スキルを持っているからな。俺のは卑怯なものだと思ってあまり気負わないでくれ。」
 そんなことを話しつつ俺たちは、あの空洞へと転移する。
 それから俺たちは、早速調理を開始してみんなが帰って来たのと同時に料理を全て作り終えた。その料理を食べつつ今日の成果を報告する。
「今日もいつも通り、人は誰もいませんでした。」
 サラサからの報告はいつもと変わらないものだった。いつもだったらそこでミラが少し悲しむところだが避難しているとなっているので悲しむ様子はなかった。
「そうですか。……みなさん、明日は今日のようにグループ別に散策するのではなく全員であるところへ行きます。」
「あるところですか?」
 ミラの言葉にサラサたちが首を傾げる。
 ミラは、今日、得た情報をみんなに伝えた。するとみんな、少しだけ明るい表情に戻った。
「ですので明日は、全員であの山まで行き、住民の皆さんの無事を確認します。恐らく食料が足りないと思うので………竜斗、少しだけ分けてもらってもよろしいですか?」
 ミラは、俺の方を見て申し訳なさそうにそうお願いしてきた。
「ああ、別に構わないよ。食料にはまだまだ在庫があるからな。でも、どうやって渡すんだ?俺たちの姿を見せるのか?」
「そうですね…………食材を食材置き場に置かせてもらうとしましょう。もし、空腹で辛そうにしている人がいるのなら、その時は姿を見せてすぐに調理をします。」
「分かった。」
「それでは明日、よろしくお願いしますね。」
 ミラがそう言うとこの話は終わり料理を食べ進めていった。

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