クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

423話 それぞれの思い

「…………ってことがあったってわけ。」
 俺は、ミラが眠っている間に起こったことを事細かに話した。
「そういう事だったんですね。分かりました。」
「納得してもらえたようで良かった。」
「納得はしました。ですが、敵の親玉に会うということですし私も参加させていただきます。」
「う〜ん………今回は無理だ。まだミラのことはあの男に話してないしそれに呼ばれたのは相手の親玉から直接なんだ。俺、1人でまず行った方がいい。安全かどうかを確かめるためにも。」
「そんなことをしている間にもこの星の皆さんが苦しんでいるんです。私が直接出向いた方が早く終わります。」
「ミラが行く方が相手を刺激する。そうすると話どころじゃなくなるんだよ。」
「確かにそうですが………竜斗一人で行かせるなんてありえません!この星の姫である私が向かうべきなんです!」
「確かにそれが普通なんだろう。だが、今回呼ばれたのは俺だ!」
「私は、この星の姫です!皆さんの希望なんです!皆さんを守るためなら私は、なんだってします!危険なのは分かっています。ですが、どうか連れて行ってください!」
 ミラは、そう言うと頭を下げて懇願した。
「……………」
 さすがにここでいいよ、とは易々とは言えない。
 だけど、ミラの意思も十分に分かる。誰かの上に立つ者だから、安全な場所で安全な策を考えていては意味が無い。
 でも、それで連れて行けるはずがない。ミラは、姫なんだ。正直、こんな俺なんかが一緒にいていいはずがない。それを一緒にいさせてもらえてるんだ。だからこそ、その身を1番に考えなくちゃいけない。
「竜斗さん。」
 そんなことを考えているとサラサの方から声を掛けられた。
「竜斗さんの気持ちは、重々承知です。私たちもミラ様を第一優先にして考えたいです。…………ですが、星のみんなを守りたいというミラ様のお気持ちも叶えてあげたいのです。星のみんなが苦しむのは嫌だ。そう思っているのはミラ様だけではなく私たちもみんな一緒だからです。なので、竜斗さん、私たちからもミラ様を同行させてあげてください。お願いします。」
 サラサがそう言って頭を下げると後ろにいた他の衛兵の人たちも頭を一斉に下げた。
「………………はぁ〜」
 俺は、そんなみんなを見て髪を掻きながらため息を吐いた。
「分かった、分かったよ。連れて行けばいいんだろ。」
「っ!ほ、ホントですか!?本当にいいんですか!?」
「ああ、いいよ。正直、俺だってミラを連れて行ってあげたかった。だけど、そう簡単な問題でもないからな。」
「分かっています。危険になった場合、すぐに逃げることを約束します。それと私のことは別に助けてもらわなくても大丈夫ですので。」
「それは約束できるか分からないけど……ミラが行くにあたって条件がある。ミラは、最初、透明化のスキルで隠れていてもらう。それで俺と相手の親玉とで話が進み良さそうな感じだったら俺が透明化のスキルを解く。ミラは、自分の身を優先に考えろ。いいな?これが連れていくための条件だ。」
「分かりました。勝手に口は出しません。連れていってもらうだけでありがたいです。」
 俺は、そう言うとふぅ、と息を吐いた。
 何とか一件落着したようだし良かった。
 まぁ、このあとが大変なんだけどね。
「それじゃ、とりあえずこの話はここで終了ってことで。ミラには相手の親玉と会う日が決まったら教えるからそれまで待ってて。」
「はい、分かりました。では、これからの行動は、散策範囲を広げてもし、まだこの星の人がいるようでしたらここに案内してきてください。チームは、昨日と同じで。私と竜斗も今日からは散策に入ります。いいですよね、竜斗?」
「ああ、大丈夫だ。」
「それでは行動開始です。」
 ミラがそういうのと同時にみんな、動き始めた。

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