クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

420話 交渉

「………ん……ここは……っ!」
「おっ、やっと目を覚ましたか。」
 男は、目を覚ました直後、俺の顔を見て後退した。
「ったく、あんな自殺みたいなことすんじゃねぇよ。」
「な、なぜ、生かした!?」
「そりゃ、もちろん話をするためだよ。」
「俺が口を割るとでも?」
「いや、割ってもらわないと正直話が進まないしお前を解放することも出来ないんだが……」
「はんっ、俺は、自殺しようとしたんだぞ?それなのにやすやす話すと思うか?どんな拷問をされたって俺は口を割らないぞ。」
「確かにそうなんだよな〜。」
 どうしたものか。
「まっ、でも、お前をあの国に渡すつもりはないよ。」
「………なぜだ?」
「だって、あっち側に渡したら無理やりにでも話を聞こうと拷問みたいなことしそうじゃん。そうしたら、お前ら側の親玉も怒って俺の話なんて聞いてくれないだろ?」
「本当になんなのだ、貴様は。一体何を俺から聞きたいんだ?」
 おいおい、この男、自分は何も言わないのに俺にはすっごい質問するな。まぁ、別に隠すようなことは俺は特に無いんだけど。
「お前から聞きたいのはなんであの時に王様たちの部屋にいたか、だよ。どうだ、答えてくれるか?」
「はんっ、答えるわけがないだろ。」
 まぁ、そうだよな。なんか、今さっきからどんどん話している俺が恥ずかしい。
 でも、ここで話さないと話が進まないしな。
「ん〜、なら、俺の目的を言うな。まぁ、一言で言うとお前らたちの戦争を止めさせるつもりだよ。」
「は?どういうことだ?」
「そのままの意味なんだけど。お前らの星とこっちの星に戦争を止めてもらう。それが今の俺の目的。」
「………は、ははっ、何かと思えばそんなくだらない目的を!バカらしい。」
「バカらしいってなんだよ。そっちの方がみんな、嬉しいだろ?」
「ははっ、はははっ!まさか、この星にまだこんなバカな考えをしているやつがいるとはな!本当にバカらしい!」
 男は、そう言うと顔を抑えて高笑いを始める。
「何がバカらしいか知らないが俺は本気だぞ。だから、お前たちと話をしたい。そのために今、お前と真剣に話しているんだよ。その証拠にお前を気絶させた後に拘束しなかっただろ?」
「はんっ、そんなことできると思っているのか?お前の話なんか誰が聞くんだ?」 
「さぁ?でも、今1番話をしたいのはお前たちの親玉だ。そいつと話がしたい。」
「貴様の話など誰も聞かないと言っているだろ?ましてやあのお方が聞くわけがあるまい。」
「ん〜、だって、今お前は俺の話聞いてくれてるじゃん。」
「ぐっ…………」
 男は、少し眉を寄せて皺を作る。否定はできないようだ。
 まぁ、実際に聞いて貰ってるしな。否定されても困る。
「やっぱり、ちゃんと話せば聞いてくれるもんだって。」
「確かに聞くことくらいはするかもしれないが次はどうするつもりだ?あのお方が貴様の言うことを素直に聞いてこの戦争を終わらせると思っているのか?」
「ん〜、どうだろう。まだ、そのお前が言うお方っていう人と話したことはないからな。なんでも俺が言うことを聞いてあげるって言う条件付きだったらどうかな?」
「そんなものであのお方が言うことを聞くと思うな。」
「それは会ってみないとわからないぞ。だから、会わせてくれないか?」
「そんなのむ………」
 男が俺に対して反対しようとした瞬間、耳元に手を当て、口元を隠した。
 なんだ?
(どこの誰かは分かりませんが通話をしているようです。)
 は?通話?そんな機具があったか?
(いえ、通話機は使っていません。何かしらの能力が働いているようです。)
 本当にあいつらは、なんなんだ?魔法じゃないっぽいしな。しかも、ここは俺が作った空間なんなんだけど簡単にそんな能力を使われるとなぁ。
 と、そんなことを思っていると男が俺の方を見た。
「良かったな。あのお方からお前と会う許可がおりた。あのお方も貴様と話をしたいようだ。」
「おおっ!まじか!そりゃ、本当に助かる。」
「だが、すぐには会えない。会う時は俺の方から貴様に連絡する。それまで待ってろ。」
「それってお前を返した方がいいのか?」
「あのお方からここにいろと言われたからな。この変な空間にいる。」
 男はそう言うとその場に座り込んだ。
「それじゃ、ここに風呂とベット、それと食料も置いておくから。水もだいぶあるから十分に足りるだろ。また、明日の夜もここに来るから連絡が来たかどうか教えてくれ。」
 俺は、そう言ってゲートを出した。
 あの男もこのゲートを見たが本当に帰る気はないらしくずっと座っている。
「んじゃ、また明日な〜。」
 俺は、そう言って帰っていった。

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