クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

418話 話し合い

「だ、誰だ、貴様!?」
 俺を見た相手の開口一番はそれだった。
「別に名乗るほどのものでもない……って格好つけたいけど名乗らないと会話にもならないよな。」
「な、なんなのだ、貴様は……」
 相手は、俺の言動から明らかに動揺している。
 いや、まぁ、別に動揺させるために言ったわけじゃないけど。
「俺は、柊竜斗って言うんだ。竜斗って呼んでくれ。」
 俺は、なるべく会話をスムーズに送るため和やかな口調でそう言った。
「………」
「こっちが名乗ったんだからそっちも名前言って欲しいな。」
「ふんっ、貴様の企みがなんだか分からんがこの国にいるということは俺ら側の敵なんだ。敵にあれこれと教えるバカはいるか。」
「おいおい、それって俺をバカにしてないか?」
 相手は、俺を警戒しているのか警戒心全開といった感じで俺を見て少しずつ後退している。
「うーん、これじゃここに来た目的も教えてくれなさそうだな。」
「当たり前だ。貴様のような得体もしれない相手に話すようなことなどない!」
 相手は、そう言うと地面に手を着いてなにか能力を発動しようとした。だが、これと言って何も起こらなかった。
「なっ!?」
 相手は、信じられないと言った状況で何度も地面に手を着き直すが全く何も起こる様子がない。
「ここは、俺が作った空間だ。俺が許可した奴以外は何も出来ないよ。俺に攻撃したってなんのダメージも与えることは出来ない。」
「な、なんなんだ!貴様は一体!?」
「ん〜、お前は言ったよな。敵と思っているやつに教えることなんかないって。」
「ちっ」
「…………でも、まぁ、俺はお前を敵として見てないからな。」
「はんっ、この国にいながら俺を敵として見ていない?それこそ大バカものだな。」
 うわっ、すごい言われようだ。でも、まぁ、確かに言いたいことは何となく分かるけどさ。
「俺は、お前たちと争いたくないんだよ。ただ、話がしたいだけだ。思っているのはそれだけだ。」
「そんな戯言を信じれと?」
「まぁ、信じて欲しいのは確かだな。と言うよりも信じてもらわないと何も進展しない。とか言っても……」
「「信じられるわけがない!」」
 俺と相手の言葉は見事に重なった。
「………だろ?」
 俺は、ニヤリと笑い相手を見た。
「な、なんなのだ、本当に貴様は!?」
「だから、ただお前らと話がしたいだけの男だ。それよりもそっちもそろそろ黒ローブなんて被ってないで俺に顔を見せてくれよ。」
 相手は、黒ローブを被っていて顔さえ見えない。声音からして男というのは分かるが。
 相手は、俺の言葉を聞いてくれたのかどうなのかは分からないが黒ローブを脱いだ。
 やはり、ローブの中は男だった。筋骨隆々でいかにも手強そうな人だ。
「なんだ、俺の言うことも聞いてくれるんだな。」
「違うぞ。ただ、ローブが邪魔になったから脱いだだけだ。」
 おや?ツンデレさんかな?
 いや、まぁ、男のツンデレとかには全く需要価値ないんだけどね。
「貴様の本心が分からない。だから………どんな方法をとってでも口を開かせる。」
「言っただろ?ここは俺が作った空間だ。あんたは、俺に攻撃することは出来ないよ。」
「ふんっ、それはどうかな。」
 男は、そう言うと力を溜めるような素振りをする。
 そして、男の体から黒いオーラが漂ってきている。
 ナビ、あれはなんだか分かるか?
(あの能力自体は不明ですがあれは自分自身に掛けている能力です。恐らくですがマスターの身体強化と似ていると思います。)
 身体強化をしたところで俺にダメージは加わらないのだが………
(そんな見掛け倒しをするような人には見えませんが。)
 ああ、確かにそうだな。
 と、そんな話をでしていると男を纏うように黒いオーラが出ていた。
 男は、準備が済んだのか俺に向かって構える。そして、次の瞬間、俺の懐に飛び込んできた。
「っ!」
 速い。
 俺は、咄嗟に腕で男の拳を防御した。
 防御した腕が少しヒリヒリとする。
 ということはやはり、ただの身体強化ではないな。
 油断してるとやばいかもな。全力でやってやる。

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