クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

405話 竜斗らしい答え

 朝食を食べた後、俺はミラと2人で宇宙船のところへと来ていた。
「これでいつでも出発できると思います。」
 ミラは、宇宙船の中にあるパネルを色々といじったあとそう言った。
「そうか。それじゃ、みんなのところへ戻るか。」
「あ、あの、皆さんのところへ戻る前に………少しいいですか?」
「ん?なんだ?ちなみにお礼とかは言わないでくれよ?」
「もう完全に私の性格を分かってますね。」
「まぁ、2週間くらい一緒にいたからな。」
「ふふっ、最初に出会った時は本当に助かりますた。」
「お礼は言わないって約束だろ?」
「こ、これは……その……」
 俺が意地悪をするとミラは、あわあわとなんて言おうか慌て始めた。
「ははっ」
 俺は、そんな様子のミラを見てつい笑ってしまった。
「悪いな、意地の悪いことを言って。」
「もう、全くですよ。」
 ミラは、プクッと頬を膨らませたあと、俺と同じように笑った。
「それよりもミラはもうみんなと話すことはないのか?」
「それは………まだまだ話したいことはたくさんあります。ですがそんな理由で帰るのを遅らせるわけにはいきません。今も苦しんでいる人たちがいるのですから。」
「それもそうだな。変なこと聞いて悪いな。」
「いいえ、大丈夫です。皆さんとはもう別れますが竜斗とはまだ一緒にいれますから嬉しいです。」
「まぁ、そう浮かれてもいられないがな。」
「………そうですね。」
 今日から出発する。きっと、ミラたちと敵対している相手はいつ攻撃するか分からない。だから、いつだって油断なんて出来ないのだ。
「まっ、今はそんなに緊張しなくていいだろ。」
「そうですね。今から緊張していては身がもちませんからね。」
 ミラは、そういうと少し肩を落とし息を吐いた。でも、どこかまだ体が強ばっている。
 まぁ、少しは仕方ないか。命を握られている上に人の上に立つ存在なんだから緊張しないって方が無理か。
「お礼はなしってことだからもう話は終わりか?」
「あ、いえ、出発する前に一つだけ聞いておきたかったことがあるんです。いいですか?」
「ああ、いいよ。」
 俺がそう返事するとミラは、俺にお礼を言って真剣な表情になって口を開く。
「…………竜斗は、どうして身元も詳しくわからないこんな私を助けてくださりここまでお世話を焼いてくれるんですか?それがずっと気がかりだったんですが。」
「え?そ、そんなこと?」
 俺は、真剣な表情をしていたのでもう少し重大なことだと思ったんだけど少し拍子抜けだった。
「そ、そんなことって……普通の人は、こんな私を助けてくれませんよ?」
「ん〜、そうなのかなぁ〜。でも、まぁ、なんで助けるかって言われたらこう答えるしかないよな。…………俺が助けたいと思ったから。」
「………………」
 俺が真面目にそう答えるとミラが口を開けて唖然としていた。
「どうしたんだ?」
「い、いえ、そんな答え………竜斗らしいですね。ふふっ」
「ん?俺、馬鹿にされてる?」
「そ、そんな!馬鹿になんてしませんよ!素直に尊敬しているんです。……シェレールたちが好意を寄せるのが分かります。」
「そ、そうか?ま、まぁ、なんにせよ質問の答えはそれだから。もう他にはないか?」
 俺は、ミラにそんなことを言われ照れ臭くなり早口にそう言った。
「ふふっ、照れてますね。」
「そ、そうだよ!それで他にはないか?」
「はい、大丈夫です。質問に答えて頂きありがとうございます。」
「よし、それじゃ一旦戻ろうか。昼ご飯を食べて少しゆっくりしてから出発することにしようか。」
「そうですね。皆さんとの最後のお食事、楽しまないといけませんね。」
「ああ、そうだな。変にしんみりすると別れた後に後悔するからな。」
 俺がそういうとミラは、はいと返事をして魔王城へと転移をしたのだった。

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