クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

403話 不安と約束

 シェレールとクロムの髪の感触を存分に堪能した後、夜も遅いのでそろそろ眠ることにした。
 クロムは、鼻歌交じりに俺の腕を掴み横になっている。一方シェレールは、少し頬を膨らませてクロムとは逆の方の俺の腕を掴んで横になっている。
 この2人にというかみんなに、明日から当分の間会えなくなるとなるとものすごく寂しい。
 こんな感情、前の世界で暮らしていたら一生感じることはなかったんだろうな。ずっと1人で苦しんで………きっと、幸せを感じることも無く死んでいたんだろうな。
 そう思うと本当に今の暮らしに感謝しないといけないな。
「………はは」
「ん?どうしたんですか、旦那様?」
「……どうしたの……竜斗?」
 俺が急に笑ったりして不思議に思ったのか2人が首を傾げて尋ねてきた。
「俺、今すごい幸せだなって思ってなぁ。それもこれもみんなのおかげなんだと思うとさらに嬉しくなってきた。」
「ふふっ、私もものすごく幸せですよ。」
「……私も……幸せ……竜斗が……隣に……いてくれるから……」
「わ、私だって旦那様が隣にいないと寂しいですよ。」
 シェレールがそう言うとまたいがみ合うように睨み合う。
 板挟みされる俺の気持ちになって欲しいものだ。いや、まぁ、俺のことで喧嘩してるからなんだか嬉しい気持ちも混じって変な感じだ。
「2人が俺のことに好意を寄せてくれるのは嬉しいよ。…………でも、明日から俺はいなくなるんだからな?少しは仲良くやってくれよ?」
「そ、そうですね…………旦那様とは明日から当分の間会えなくなるんですね………」
「……せっかく……好きって……言って……貰えたのに……悲しい……」
 2人は、次は悲しさを隠そうとせず俺にすがるように掴んでる俺の腕にギュッとさらに力を加えた。
「…………絶対に帰ってくるから。その時まで待っていてくれ。」
「…………………はい」
「…………………うん」
 絶対に生きて帰って来れる確証なんてない。神様から得た力だって数で押し切られたらどうしようもない。それに正直、今回の戦いで人はあんまり殺したくはないのだ。俺は、戦争を終わらせるために行くのにその俺が勝手に割り込んでどんどん人を殺していったら誰も俺の言うことなど聞いてくれいだろう。
 力の調節に時間をかけていたらそれこそ俺は一網打尽にされるだろうな。
 これから行く戦争に対して怖くないといえば嘘になる。死ぬ可能性だってあるのだ。それが昔なら正直ここまで怖くはなかったのだろう。だが、今の俺には一緒にいたい人がいて大切にしている人がいる。だから、死にたくなどないのだ。
「絶対に帰ってくる。」
 俺は、自分に言い聞かせるようにそう繰り返すのだった。
「……………旦那様、私はずっと信じてますから。旦那様が笑顔で無事に帰ってくることを。」
「……竜斗……頑張ってね……私も……ずっと……待ってるから……竜斗が……帰ってくる……ころには……私も……少しは……成長……してるかな……楽しみにしててね……」
 2人は、俺の不安を感じたのかそう声を掛けてくれた。
 ホント、俺ってみんなに支えられてばかりだな。
 でも、それが嫌だとは全く思わない。と言うよりこんなダメな俺をいつも支えてくれるみんながすごくて誇らしいよ。
「…………旦那様は、いつも1人で背負い込むことがありますからね。ちゃんと周りも見て下さいね…………ちゅ」
 シェレールは、俺に励ましの言葉を掛けてくれて最後に頬にキスまでしてくれた。
「……………クロムは、しないでくださいね。」
「うっ………」
 クロムは、俺の頬に顔を近づけていたところ、シェレールに止められてしょんぼりとしていた。
「旦那様が無事で帰ってくることが私の何よりの願いです。ですから、ちゃんと叶えてくださいね。」
「……竜斗……私……ちゃんと……シェレールと……仲良くする……だから……絶対に……帰ってきてね……お願い……」
「2人とも…………絶対に帰ってくるよ。大丈夫、2人が願ってくれてるんだからな。」
「約束ですよ。」
「……破ったら……怒るから……」
 2人は、そう言ってパーティの準備とかで朝から動いていたので疲れていたのか俺の腕に頭を添えて眠ってしまった。
「ちゃんと約束守るよ。」
 俺は、2人に向かってそう言うとゆっくりとまぶたを閉じたのだった。

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コメント

  • 神王

    世界最強が転生時にさらに強くなったそうです。の続きは書かないのですか?
    私は、このお話が好きです。
    私は1年のぐらい前から、あなたの作品が好きでした。
    だから続きが読みたいのです。楽しみに待っています。
    返信を待っています。返信先は、ノベルバで神王を調べてください。
    お待ちしています。楽しみにいい返事を待っています。

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