クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

401話 お風呂

 パーティの片付けを終えてそのあとの話も終わりなんとかシェレールをなだめた後、俺たちは風呂に入りに行った。
「……竜斗……一緒に……入る?」
「っ!?」
「……………」
 またか。またやっちゃったな。
 どうやら今日のクロムはだいぶ浮かれているらしい。いつもならシェレールをからかうのは1日に1回だ。それを今日はもう何度やったのだろうか。
 いや、浮かれてるのはもう見た目から分かるんだけど………少しは自重してほしい。俺の胃がキリキリして痛いよ。
「……私は……まだ……子どもだし……年齢的にも……大丈夫……」
「いや、そうかもしれないけど………」
「……………」
 後ろからの威圧が怖いので今すぐその冗談をやめてもらいたい。
 ……………………冗談だよな?
 あー、ダメだ。このままズルズルいくとシェレールの機嫌がさらに悪くなる。こういう時はちゃんと断ろう。
「クロム、やっぱりダメだ。ちゃんとクロムは、女湯に入りなさい。」
「……うう……分かった……」
 さすがに今回のは無茶ぶりと思っていたのか少し悲しそうにしていたがすぐに引いてくれた。
 するとシェレールのイライラとしたオーラも消えたのでホッと安堵の息を吐いた。
「さてと、風呂に入るとするか。それじゃ、後でな。」
 俺は、そう言って男湯の方に入っていく。
 2人も少し言い争いながら女湯の方に入っていった。
 俺は、脱衣所で衣服を全て脱ぎタオルだけ持って浴室へと入る。そこで髪と体を洗い湯に浸かる。
「ふぅ〜、気持ちいいなぁ〜。」
 我ながらおっさんなんではないかと思えるほどの声を出してしまった。
「おっさんみたいな声だな。」
「っ!?」
 俺は、急に声が掛かり飛び退いてしまった。
「ははは!やったね!竜斗を驚かすことが出来たよ。」
「な、なんだよ、ギルか。」
「いつか、竜斗をこうやって驚かしてみたかったんだ。そのために潜伏スキルの練習をずっとしてきたからね。」
「そんなことのために練習してるのかよ。」
 俺は、呆れたような声を出す。
「ははっ、でも成功したでしょ?」
「…………まぁな。」
 くそ〜、こいつの満足気な笑みがイラつく。
 だが、その笑みもすぐに止めて真面目な顔つきになった。
「………竜斗、頑張れよ。」
「………ああ………ギルも俺がいない間の留守は任せたからな。」
「大舟に乗った気でいてくれ。」
「ははっ、そうだな。」
 きっとギルなら大丈夫だ。俺は、そう信じている。
 ……………信じているのだが
「シェレールやクロムに何かしたら許さねぇからな。」
「するかっ!ってか、なんでそこでクロムちゃんも!?」
「クロムにもだいぶ世話になってきてるからな。」
「ははっ、そうか。まぁ、何もしないから安心してくれ。お前が帰ってくるまでここは守り抜いてやるからな。」
「………約束だぞ。」
 俺は、そう言って拳をギルの方に突き出した。
「………ああ。」
 ギルも拳を突き出して俺の拳にコツンとぶつけた。
「………………なんか、恥ずかしいな。」
「竜斗から始めたんだろうが!」
 そんなギルのツッコミによって俺は、笑顔になれた。ギルもまた笑顔になってくれた。
 きっとギルは、俺のためにわざわざこうやって話をしてくれたのだろう。
 ここのことは俺に任せろということを伝えて俺に安心して旅立たせてくれるために。
 まぁ、ギルとも結構な付き合いだからな。それくらいは分かる。
「………それじゃ、上がるか。」
「そうだな。」
 俺とギルは、風呂場から出て体を拭き服に着替えて脱衣所を出た。
「それじゃ、俺はここで待ってなきゃいけない人がいるから。」
「そうか。なら、先に帰ってるね。また明日。」
「ああ、また明日。」
 ギルは、そう言って手を振って自分の部屋に帰って行った。
 俺は、それを見届けた後、シェレールとクロムを待った。

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