クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

400話 詰み

「……………2人とも、聞いてくれ。」
 俺は、2人の目を見て真剣な表情で話を聞いてもらうようにそう言った。
「どうしたんですか、旦那様?」
「……どうしたの……竜斗?」
 2人とも、首を傾げて俺の言葉を促す。
「あー………その……これはみんなと離れる前に伝えておきたかったことなんだ。………2人だけに。」
「私たち………」
「……だけ?」
 そう、今回伝えたいことはこの2人にだけなんだ。
「シェレールとクロム、よく俺のことで喧嘩してるよな?」
「え?は、はい……」
「……そう……だね……」
 2人とも、俺にそう言われ少し視線を逸らす。
「2人が俺のことを想ってくれるのは俺としてはものすごく嬉しい。シェレールとは結婚して想いを確かめ合ってるし、クロムからはよく想いを伝えられていて正直なことを言うと結構嬉しかったりするんだ。」
「そ、そうなんですか!?」
「えへへ……」
 俺の発言にシェレールは驚き頬を膨らませてクロムは逆に頬を緩めていた。
「ま、まぁ、俺がそんなことを思ってるせいでシェレールにはよく怒られてるけどな。」
「全くです。」
「……いつも……邪魔して……」
 2人とも、お互い睨み合いまた言い合おうとしていた。
「あ〜、ちょっと喧嘩する前に聞いてくれないか?」
「あ、はい、すいません。」
「……ごめんなさい……」
「ありがとう、2人とも………えっと、俺、昔はいじめられてて何度も嫌な思いをして来たんだってことは2人にはよく話していると思う。でも、こんな俺に好意を抱いている2人には本当に感謝している。俺が言いたいことをまとめるときっとこんな答えになるだろうな。きっと、シェレールは怒るかもしれないけど…………俺、シェレールもクロムも好きだ。」
 俺は、口に出してみて心の中での想いが確信に変わった。
 俺がそう言うとクロムがちょこちょこと前に来て俺の手を握り振る。
「竜斗!?ホント?それ、ホント!?」
 クロムは、いつもの1泊置いた喋り方ではなく普通に話している。こんな話し方をする時はクロムが真面目な話をする時か興奮した時しかない。今回は恐らく後者だろう。
「あ、ああ、ホントだよ。」
 俺がそう言うとクロムは、パァーっと顔を明るくさせて俺の胸にぎゅっと抱きついてきた。
「えへへ、竜斗、私の事好き?」
 クロムは、なぜか今さっき言った言葉をもう一度言わせようとする。
 俺は、苦笑しつつ答えてあげる。
「ああ、好きだよ。」
「えへへ〜」
 クロムは、今までに見たことがないほど頬を緩ませて喜んでいる。
 一方、シェレールの方はというと
「むぅ〜」
 頬をプクーと膨らませていた。
 だけど、俺はそれを見て少し安堵する。
 シェレールが頬を膨らませているときは怒っているのも確かだけどそこまで怒っていないというのが現実だ。………きっと。
「………旦那様……」
「は、はいっ!」
 俺は、シェレールに名前を呼ばれ体を強ばらせた。
「…………ちゃんと私のことも……好き……なんですよね?」
「………ああ、もちろんだよ。シェレール、愛してる。」
「ふふっ、それならいいです……ちゅ」
 シェレールは、俺の腕に抱きつき頬にキスしてきた。
「……あ……竜斗……私にも……キスして……この前の……続き……」
 と、クロムがシェレールのキスを見てそう言ってしまった。
 クロムがそう言った途端、シェレールの腕に力が加わる。
「…………旦那様、続きとは?」
「い、いやぁ〜、な、なんだろうなぁ〜」
 俺は、シェレールとは反対側を向いて目を合わせずにとぼける。
「……私が……竜斗の……頬に……キスして……そして……ちゃんと……した……キスは……竜斗の……想いが……私に……向いて……くれた時に……してくれるって……約束した……」
 シェレールの腕にさらに力が込められる。
 クロムさん、その辺でストップして頂きたい。
「だ・ん・な・さ・ま、ちゃんとお話していただけますか?」
 俺は、シェレールの方をちらっと向いてみるとシェレールは今さっきとは変わってニコニコと笑っていた。
 こういう時のシェレールは、ガチで怒っているときだ。その証拠に目が笑ってない。
 うん、ヤバい。
「……竜斗……キス……」
 下からは、クロムがキスをしてくれとお願いしてくる。
「ふふふ」
 そして、隣からはとても威圧的なシェレールの笑みが迫ってくる。
 これは……………詰みです。

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