クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

398話 終了間際

 パーティが始まってからあっという間に時間が経ち料理ももうほぼ残っていない。そろそろ終わりを知らせなければならない時間帯だ。
 だけどその前に……
 ナビ、今何時かな?
(午後7時です。)
 分かった、ありがとう。
 よし、それじゃ……
「みんなぁ〜!今から少し移動するぞ〜!」
 俺は、大きな声でそう叫んだ。
「ん?旦那様、どこへ行くんですか?」
「行けば分かるよ。このパーティをやる時にこれもしておきたいと思ったんだ。」
「ん〜、なんでしょうか。」
 シェレールが隣で可愛らしく小首を傾げてる。
 そんなシェレールを見ながらみんなが来るのを待つ。
「竜斗、今からどこに行くの?」
「行ってからのお楽しみ。それじゃ移動するからみんな目を閉じていてくれ。」
 みんな、戸惑っているものの俺の言う通り目を閉じてくれた。
 目を閉じてて動くのは危険だから俺は、ゲートの範囲を大きくしてそのゲート自体を動かした。これなら動かなくても場所は移動出来るのだ。
 俺は、みんなをある場所に連れてくるとみんなに目を開けていいよと促す。
「全く、どこに連れてきた………の……よ………」
 ユイが怪訝そうに周りを見渡し空を見た瞬間、動きが止まった。
 ユイだけじゃない。俺以外のみんな、動きを止めている。
「驚いた?俺、みんなと1度だけでいいからこうやって夜空を見たかったんだ。」
「………………もう夜空なんて見飽きれるほど見てきたけど………こうやって改めて見ると綺麗ね。」
 ユイは、目を細めながらそう言った。
「………とっても綺麗です。」
 シェレールも自然と俺の方に寄り添いそう言った。
 ここで星座とかを言えればかっこいいんだろうけど俺は、そんな知識なんて持ってないし名前が分かってもどれがどれなのか全く分からん。
 こんなことなら星を見た時にナビに教えてもらって勉強すれば良かった………
(今度、一緒にしましょうね。)
 ああ、そうだな。ありがとう、ナビ。
 ナビからの優しい一言が俺の傷ついた心を癒してくれる。
 俺は、ナビのおかげで切り替えることが出来、周りを見渡す。
 シェレール以外は、ほかのところで点々と見ているので迷子にならないように注意しないといけない。
 そう思いながら周りを見渡していると俺の手を握っているシェレールの手に力が加わる。
「どうしたんだ?」
「…………別に大したことではありませんが……………い、いえ、やはり大したことですね。」
 シェレールは、1度自分の言ったことを頭を振り否定すると俺の目を見た。
「旦那様、これから少しの間、居なくなるんでしょう?私は、ものすごく寂しいです。」
「………ごめんな、寂しい思いをさせちゃって。」
「旦那様という人は、困っている人を見逃せないという人ということをしっかりとわかっているので大丈夫です。私は、そういうところも大好きなのですから。………でも、それとこれとはやはり違います。私は旦那様の妻ですから1人になるのは辛いですし悲しいです。」
「……………ごめん」
 俺は、もう謝ることしか出来ない。それ以上の言葉は不要だからだ。それ以上言ってしまうとさらにシェレールに心配を掛けてしまいそうだし。
「………みんなよりも私は、旦那様がいなくなって寂しいです。ですから………今日は………いつもよりも甘えたいと思っています。」
「ははっ、いつも十分すぎるほど甘えているように思えるんだが?」
「だから、それ以上にです。」
 そりゃ大変そうだ。
「今は、周りもだいぶ暗いですしみんな、星空に集中しています。ですので………ん………」
 シェレールは、そう言って目を閉じた。
 俺は、そんなシェレールに愛おしさを感じつつそっと右手の手のひらをシェレールの頬に添えてキスをした。
 それから俺たちは、みんなが見ていないことをいいことに存分にキスをしたのだった。

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