クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

390話 準備完了

「よし、これで明日の準備はバッチリだな。」
 俺は、シェレールとクロムと一緒に作った料理をアイテムボックスに入れてそう言った。
「ふふっ、いっぱい作りましたね。」
「まぁ、たくさんある分には構わないからな。」
「……うん……残ったら……また……アイテムボックスに……入れれば……いいから……」
 と、そんな雑談をしつつ俺たちは、休憩していた。
 作業を始めてから約6時間は過ぎている。さすがにずっと動きっぱなしだったのでみんな、疲労が溜まっている。
「…………あの、旦那様……」
 と、そこでシェレールが少し不安そうな表情で尋ねてきた。
「どうした?」
「…………旦那様も明後日から行くんですか?」
「…………ああ、そうだな。」
 不安そうな表情をしている理由はそれか。
「……ん?……竜斗……どこか……行くの?」
 俺がミラたちについて行くって知ってるのはシェレールだけだからクロムは、話について来られてない。
 でも、何となくシェレールや俺の表情から察したのかクロムもどことなく不安な表情をしていた。
「ミラたちについて行くんだ。俺からお願いしたんだ。」
「っ!……ど……どうして?」
「…………ずっと恐怖で怯えている人がいるからだ。そして、それが俺の手で救えるのなら絶対俺は、見逃したりしたくないからだ。」
「……そう……なんだ……」
 クロムは、少し顔を伏せて表情を隠す。
「でも、絶対に生きて帰ってくる。俺がいなくなって悲しくなるってクロムたちが言ってくれるなら俺は、絶対に帰ってくる。約束するよ。」
 俺は、片膝を地面につきクロムに向かってそう言った。
 するとクロムは、顔を上げた。クロムの顔は、瞳に涙を溜め込みすぐに零れそうだった。だが、その溜まった涙をクロムは服の袖で拭き取りニコッと笑った。
「……うん……竜斗の……帰り……待ってる……竜斗が……いなくなったら……絶対に……泣く……だから……絶対に……帰って……きて……」
「ああ、ちゃんと約束するよ。」
 俺がそう誓うとクロムがギュッと俺の胸元に飛び付いてきた。
「むぅ〜、旦那様、私の前だと言うのに随分とお熱いことですね。」
 と、そんな光景を見ていたシェレールが不機嫌そうにそう言ってきた。
「あ、あはは……」
 俺は、なんて言い訳しようか考えるため一旦乾いた笑みを浮かべる。
「ふふ……竜斗は……私が……いいみたい……」
「………そうなんですか?旦那様?」
 しぇ、シェレールさん、そんな笑顔で見ないでください。目が笑ってないです!
 俺が冷や汗を流しているとクロムがさらにシェレールに向かって挑発するような行動をした。
「…………ちゅ」
 クロムは、そっと俺の頬にキスをしてきた。
 や、ヤバい!シェレール、もう顔も笑ってすらない!目に!目に光が灯ってないよ!
 俺が本気で焦っているとものすごく寒気を感じた。それは、シェレールにゾッとしているというのもあるがそれ以外にもある。シェレールから魔法で冷気が放たれているのだ。
「しぇ、シェレール!ちょ、ちょっと待った!」
 俺は、シェレールに待ったを掛けるもシェレールの周りには冷気がとうとう固まり、氷と化していた。
「や、やばっ!」
「旦那様のバカーーーーー!!!!!!」
 シェレールは、思いっきり叫ぶ。すると同時に俺たちを氷で覆おうとしてきた。
 俺は、咄嗟にクロムを抱えて転移して何とかそれを回避することが出来たのだった。

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