クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

377話 静かな空間

 ミラの宇宙船の修理を全て終えた俺は、帰ってきた時には寝付いてしまっていたシェレールを魔王城の俺の部屋のベットに寝かせて俺は、自分の家へ帰り風呂に入りそのまま家で眠った。
 そして、俺はいつも通りの朝6時半頃に起床する。
「ふぁ〜、おはようシェレー………っていないんだったな。」
 俺は、いつも隣で寝ているシェレールに声を掛けようとしたが今は、シェレールが魔王城にいることを思い出し誰もいない俺の隣を少し眺める。
「……………なんかこうやって1人で寝るのってすごい久しぶりだな。」
 寝る時は、いつもシェレールが隣に居たからな。2人で寝るようになったのは俺が告白してからだから結構前だな。
 それにこの家の中には俺1人しかいない。こんなことは俺がこの世界に来てから初めてだ。
「…………この感じ、嫌だな。」
 俺は、なんかすごい静かなこの空間が嫌だった。この静かさは、昔を思い出す。この世界に来るよりも前、俺が学校から帰ってきても家の中は静かで親はどこかに出掛けている。そして、帰ってきても特に何もしてくれることはなく逆に俺に何かさせたりしてきた。ストレスが溜まっている日には俺に暴力を振るっていた。
 俺は、変に汗をかいてしまった。それを洗い落とすためベットから降りて風呂場へ行きシャワーだけ浴びた。
「……さっさと出よ。」
 俺は、この静かな空間から早く抜け出したくて急いで外着の服に着替えてから魔王城へ転移した。
 俺が転移したのは朝食の時間帯だったので食堂の扉の前だ。さすがに食事中にいきなり現れるのは悪いからな。転移すると食堂の方から騒がしくも楽しそうな話し声が聞こえてくるので俺はどこかホッとした。
 俺は、その安堵感を残しつつ食堂の扉を開ける。
「みんな〜、おはよう。」
 俺がそう声を掛けるとみんな、一斉にこっちに視線を集中させた。
「あれ?竜斗、部屋に行かなかったの?」
 俺が1人で部屋に入ってくるのを確認したユイは不思議そうに問いかけてきた。
「ん?ああ、直接こっちに来たんだけどどうしたんだ?」
「……竜斗……早く……部屋に……行った方が……いいと……思う……」
 と、クロムが少し怯えたような表情で言ってきた。
「ん?どうして?」
「……シェレールが……待ってるから……」
「………………あ………」
 確かに周りを見てみるとシェレールの姿はなかった。
 俺は、その瞬間、またも背中に汗を大量に流してしまった。今度は冷や汗だけど。
「…………な、なぁ、シェレールの様子はどうだった?」
「………………」
「な、なんでみんな黙ってるんだよ!?」
 みんな、俺に目を合わせてくれなくなった。
 し、仕方ない。行かないわけにもいかないからな。
 シェレールには素直に話して許してもらう。それが今の俺に出来ることだ。下手に嘘をついて誤魔化そうとしたらなおさらシェレールを怒らせることになるからな。
「そ、それじゃ、俺は一旦部屋に行ってくるから。」
 俺は、みんなに一言そう言って食堂から出て魔王城にある俺の部屋へと向かった。
 部屋に近づくにつれて足が鉛のように重くなっていくような感じがする。
「…………シェレールだって鬼じゃないんだ。素直に話して謝ったら許してくれる。」
 俺は、自己暗示でもかけるかのように部屋につくまでそんなことをボツボツと呟いていた。
 そして、ようやく俺の部屋の前へと着いた。食堂から俺の部屋まで何分くらい掛かったのだろうか。
 大丈夫、大丈夫、大丈夫。
 俺は、1回深呼吸して扉のドアノブに手を置いて扉をゆっくりと開ける。
「しぇ、シェレールさ〜ん……いらっしゃいすか〜?」
 俺は、もう既にへっぴり腰になってしまっていた。全然大丈夫ではなかった。
 返事がなかったのでゆっくりと部屋の奥の方に向かう。
「………シェレールさ〜ん〜……」
 俺は、ゆっくりと顔を出すとそこにはシェレールが何かを編んでいた。
「しぇ、シェレール、い、いるなら返事してくれよ。」
「……………どうせ旦那様は私のことを放っておいてどこかへ行ってしまうんですよ……」
 シェレールは、そんなことをブツブツと小さな声で言いながら手を動かしていた。
「う、うぅ、ご、ごめんって。昨日の帰りが遅れたのにはちょっと理由があって……」
「私は、旦那様に言われたとおり信じていたんですが……旦那様は、すぐに約束を破るんですね……」
 こ、これは、ガチギレモードだ。
 きっとこれは俺が昨日帰宅したのが遅くなっただけじゃないんだろう。俺が勝手にシェレールを置いて帰ってしまったことにも原因があるんだろう。
「ほ、本当にごめんって。みんな、もう寝てたし風呂掃除もしたはずだからここで風呂に入るのもあれかなって思ったんだよ。」
「ふんっ、別にそんにこと聞いてないですからいいですよ。」
 シェレールは、そう言ってそっぽを向いてしまった。
 こ、これは……どうしたものか……

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