クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

372話 2人の朝

 今日は、シェレールのお願いによってミラの宇宙船の修理はやめて2人っきりで過ごすことになった。
 俺とシェレールは、お互い時間を無駄にしたくなかったのか今日の朝はいつもよりも早く起きた。まだ日が昇りかけで空は薄らと明るいだけで星がまだよく見える。
「おはよう、シェレール。随分と早いな。」
 隣でまだ完全にまぶたが開いていないシェレールが腰を上げて俺と顔を見合わせていた。
「おはようございます、旦那様。旦那様もすごく早いですよ?」
 シェレールは、そう言うとあくびをしそうになっていたが我慢して堪えた。
「ははっ、あくびくらいしてもいいぞ?」
「い、嫌ですよ。旦那様の前で恥ずかしいです。」
「なら、口を手で隠してすればいいよ。あんまり恥ずかしいからって言って我慢していたら気疲れするからね。」
「うぅ、隠しても恥ずかしいのですが……そうですね。あんまり我慢してても気疲れしますからね。」
「そうそう。極力俺の前では我慢しないでね。」
「はい、努力します。」
 まぁ、きっとシェレールのことだから我慢していることは多くあるんだろうな。でも、それを責めるのもあれだしいつか俺にもあまり気を使わずに過ごせるようになってくれるだろう。
「さて、それじゃ、せっかく起きたんだから2度寝はやめておこうか。」
「そうですね。早めの朝ごはんにしますか。」
「ああ、そうだな。」
 俺たちは、そう言ってまずは洗面所で顔と手を洗い歯を磨いた。
 そして、その後キッチンへと行き調理に入る。俺とシェレール、2人とも料理の腕前は良くて作業も早い。まぁ、俺の場合スキルのおかげだけど。
「やっぱり2人だとあっという間でしたね。」
 シェレールが10分も掛からずに出来た朝食を見てそう言った。
「さてと、冷めないうちに早く食べるか。」
 俺とシェレールは、自分の食べる料理の皿をお盆の上に乗せてリビングのテーブルへと運ぶ。
 そして、リビングでちゃんと朝食を取り使った食器や調理器具を2人で洗う。そこまでして空を見上げると綺麗な青空が広がっていた。
「これからどうする?どっか出かけるか?それともこのまま家でゆっくりとするか?」
「そうですね………出掛けたいです。なるべく2人になりたいので街中じゃない方がいいです。」
「それじゃ、山に………はこの前行ったしなぁ。ちょっと遠くに行ってみるか。」
「賛成です。旦那様とのデート久しぶりで楽しみです。」
「ははっ、確かにそうだな。」
 俺たちは、昼飯用に弁当を作り着替えてから家を出た。
「ん〜………」
「旦那様、どうしたんですか?」
 俺が家を出たところで立ち止まり顎に手を当て考え事をしているとシェレールが俺の背中をツンとつついてそう尋ねてきた。
「いや、結構遠くへ行くつもりだから歩くのはさすがにしんどいだろうって思って転移のスキルでいくつか先のところまで一気に行くかそれとも俺がシェレールを抱えて空で向かうか、どっちがいいかなって。」
 シェレールに飛行のスキルを譲渡するって手もあるけど飛行のスキルって結構難しいからな。
「シェレールは、どっちがいい?」
「…………あの……旦那様は、私を抱えても平気ですか?」
「ん?ああ、そりゃ平気だよ。シェレール、すごい軽いからな。」
「な、なら………抱えてもらって空で移動してみたいです。空を飛ぶなんてこと、私1人じゃ無理ですから。」
「なら、今度、シェレールに飛行のスキルを譲渡してその練習をしようか?」
「それもいいですけど…………旦那様に抱えてもらっての空の旅の方が私としては楽しいので結構です。」
「ははっ、そうか。よし、シェレール、持つからな?」
「は、はい。私なら大丈夫です。」
 俺は、そう言ってシェレールをお姫様抱っこする。
「ふふっ、こういうのは人に見られてると恥ずかしいですけど今みたいな2人っきりだったらなんとも心地いいですね。」
「ははっ、そうか。それじゃ、出発するからな。俺の服、しっかりと握ってろよ?」
「はいっ!」
 シェレールが俺の服を握ったのをしっかりと確認した後に俺もちゃんとシェレールを抱き抱えて飛行のスキルを発動したのだった。

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