クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

371話 提案

「俺がいるだろ?」
「「……………え?」」
 ミラとサラサの2人は俺が何を言ったのか分からなかったのか首を傾げている。
「だから、俺がついて行くって。一応これでも腕っぷしには自信があるからな。」
 だって、神様からの贈り物だし。
「だから頼ってくれ。」
「そ、そんなこと出来ません!私たちの星の問題なのに竜斗をそこまで引っ張るなんて!」
「そうです!竜斗さんには恩人であるのにこんな危険なことに巻き込むなんてできるはずがありません!」
「…………だったら、どうするんだ?お前らが全員帰れなくなってしまってそして、戦争でお前たちの星の住民は全員殺されるか捕虜にされて終わりか?」
「うっ………で、ですが、この戦争に関係もない竜斗にそこまでさせるなんて……できるはずがありません!」
 ミラは、絶対に断ろうとする。
 サラサもそうなのだろうか、ミラの言葉に首を縦に振る。
「ミラ、今俺はこの戦争に関係ないって言ったよな?」
「は、はい。確かに言いました。」
「俺は、そうは思わない。だってもうミラとサラサに詳しく戦争の事情を聞いてしまったからな。しかも……ミラの目、どこか俺に助けてって訴えているような気がしたぞ?」
「っ!そ、そんなことは………」
「これだけは言ってやる。ミラ、俺は別にお前らを戦争に勝たせようというつもりで行くわけじゃない。」
「え?」
「俺は、その戦争を終わらせるために行くんだ。だって、どっちかが勝ってもどっちかが悲しい思いをするからな。」
「っ!………どっちかが勝ってもどっちかが悲しい思いをする………」
 ミラは、俺の言葉を繰り返す。
「姫様、もう諦めましょう。竜斗さんはすごい頼りになる人です。何より竜斗さんが来てくれるって言ってくれることを私たちは望んでいた。違いますか?」
 サラサは、どうやら諦めてくれたらしい。
「サラサは、こう言ってるけどミラは、どうなんだ?」
「本当に危険ですよ?竜斗がどれくらい強いかは私には正直あまり分かりませんが……あちらにも強い人は必ずいます。死ぬかもしれないのですよ?」
「…………怖くないって言えば嘘になるな。死ぬのが怖くない人なんてまずいないだろう。でも、死と隣り合わせの戦いはもう何度もあった。」
 と言うよりもそもそも死んだことだってあるけどな。
「俺、今まで結構ハチャメチャな人生だったんだ。……………人だって殺したことある。それでも俺は今、幸せなんだ。こうやって笑っていられるんだ。もし、俺の手の届く範囲で辛い思いをしている奴がいるのなら俺は、そいつを助けたい。幸せにしたい。心の底からそう思ってる。それが今、俺に出来ることだから。」
「竜斗………分かりました。正直サラサの言った通り、竜斗が来てくれるって言ってくれた瞬間、すごい嬉しくて心強かったです。だから…………お願いします、竜斗。私たちが行っている戦争をどうか終わらせてください。」
 ミラは、そう言って土下座をするように頭を下げてきた。
「私からも再度お願い申し上げます。」
 サラサもミラに続いて頭を下げた。
「みんなが幸せになれるような世界にしようぜ。ミラ、サラサ、一緒に頑張ろう!」
「はいっ!竜斗にずっと頼るわけにはいきませんから。私も全力で頑張っていきます!」
「私も誰もが幸せになれるような世界にしてみたいです。いえ、してみせます!」
 俺たちは、そう言うと3人で顔を見合わせ笑いあった。
「よしっ!それじゃ、この話はここで終了!もう俺がついていくことを後悔しても遅いからな。絶対についていくからな!」
「ふふっ、もう分かってますよ。」
「なら、いい。よし、それじゃ、俺は今からミラの宇宙船を直してくるな。2人は、ゆっくりと休憩しててくれ。」
 俺は、そう言って転移のスキルで宇宙船のある山まで行きそして、ナビの提案通り空間魔法で作った空間内で作業を行った。
 そして、ナビの呼び掛けで作業をやめて帰った。
 明日は、久しぶりのシェレールと2人っきりなのでものすごく楽しみだ。

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