クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

368話 朝の挨拶

 ジゼルさんにみんなが食堂にいると言われたので俺とシェレールは、食堂へ行く。
「ははっ、なんか一気に賑やかになった。」
 俺は、食堂へ入るなりそう言葉が出てしまった。
 だが、本当のことでいつも食堂にいる時は1箇所に固まっていたが衛兵たちが来たことで上手い具合にバラけていて会話もいつもよりも多くてとても楽しそうだった。みんな、昨日のうちに衛兵たちと打ち解けたらしい。
「竜斗さん!シェレールさん!おはようございます!」
 衛兵の1人が俺たちに気づくと声を大にして挨拶してきた。するとみんなもそれに続いて挨拶をしてくる。
「シェレールは、みんなの方に行ってきていいよ。俺は、衛兵の人たちと話してくるから。」
「私もついて行きますよ?」
「別にいいよ。退屈な話しかしないし。だから、シェレールはみんなのところに行って話してきてくれ。」
「………そうですね。少し話したいこともありましたからそうします。」
「それじゃ、俺は行くな。」
 俺は、そう言って昨日指揮官をしていた衛兵のところへ向かった。
「よっ、調子はどうだ?」
「あ、竜斗さん!もうだいぶ良くなりました。」
 確かに昨日の怪我はもう完治していた。周りの衛兵たちの傷も治っていた。
「良かった、なら、少し話してもいいかな?」
「はい、大丈夫です!」
「じゃあ、ミラも連れて来るからちょっと待ってて。」
 俺は、そう言って指揮官の元を離れミラがいる方へ向かった。ミラは、いつも通りユイたちと話していた。だが、その場にはシェレールはいなかった。
 どこにいるんだろう?と周りを少し見てみるとクロムとレーネの方にいた。あの2人、俺の前じゃ口喧嘩なんていつもの事だけどなんだかんだ結構楽しそうに話していた。
 俺は、それを見てどこか嬉しくなり少しテンションが上がっていた。
「よお!みんな!おはよう!」
 俺は、テンションが上がっていたからかつい今さっきの衛兵たちのように大きな声を出してしまった。
「な、なによ、急にそんな大声なんか出して。全く……おはよう、竜斗。」
「おはよう、柊君。」
「おはようございます、リュウさん。」
「おはようございます、竜斗。」
 ユイは、そんな俺を呆れたような表情をしたが他のみんなは微笑んで挨拶してくれた。
「あはは、急に大きな声を出してしまって悪かったな。」
「どうしたんですか、竜斗?ずいぶん機嫌がよさそうですけど?」
「そうかな?」
 正直、あまり自分じゃ分からないがそんなに機嫌がいいのだろうか?
「どこかいつもより表情が緩んでる感じがします。」
「あ〜、ミラ、別にこういう時は放っておいて構わないわよ。どうせ今朝、シェレールといいことがあったのよ。」
 ミラがそう言うと白井とルビーが首を縦に振る。
「そうなんですか。それで今朝、何があったんですか?」
「あ〜、その事なんだけど明日は宇宙船の修理は出来ないから。シェレールがたまには2人でゆっくりしたいって言うからな。」
「そ、そうでしたか!す、すいません!シェレールとの時間を奪ってしまって!」
「いいよ、別に。ずっとゆっくりとする訳にもいかないからね。ゆっくりするのは1週間に1日か2日くらいで十分だよ。」
「そ、そう言っていただけるとありがたいです。私、宇宙船の操作は出来ても修理は大掛かりなことは出来ないので……」
「だから、別にいいって。それで今日は今からミラと衛兵の人たちとで今どんな状況になっているかを昼までにまとめてそこから修理の作業をしようと思う。」
「べ、別に今日も休んでもらっても構わないんですよ?」
「いや、ミラも早く自分の星の状況を知りたいだろうから作業できる日は作業するよ。」
「本当にありがとうございます!」
 ミラが頭を下げてお礼を言ってきた。
「ミラ、あんたここに来てから1日に最低でも3回くらいは竜斗にお礼を言ってるわね。」
「そ、それくらい言ってもまだまだ全然足りないくらいですよ。命の恩人にここまでさせているので。」
「柊君がいいって言うんだから気にすることないと思うよ?」
「そうですね。リュウさんは、困っている人がいたら必ず助けるんですよ。」
「そうそう、だから、そんなに気にする事はないと思うわ。お礼を言うなら1回くらいで十分よ。」
「うぅ〜……本当にすごい感謝してるんですが………分かりました。あまりしつこいのもあれですからね。」
 みんなの説得もあってかようやくミラが観念してくれた。
「それじゃミラ、話をするからこっちに来てくれ。」
「は、はいっ!」
 俺は、ミラを連れて指揮官の元へと戻った。

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