クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

356話 修理

 シェレールを置いてみんなと別れたあと、俺は1人でミラの宇宙船のところまで転移していた。
「さて、どうやって直そうかな。」
 まずは、外側の素材がなんなのか調べないといけないな。
 とは言ってもここまで立派な金属は恐らくこの世界じゃまだ存在していないだろう。まぁ、その辺は俺の完全創造でなんとかなるかな。
 ナビ、この外側の素材が何から出来てるか分かるか?
(……………すいません、恐らくこの素材源はミラさんのところの世界から取られたものでこの世界には存在しません。なので、私には分かりません。)
 マジか……初っ端から出鼻をくじいたな。
(ですが、この硬さはミスリルに似ているところがあります。なので、それで代用できるのではないでしょうか。)
 ミスリルか。とりあえずやってみるか。
 スキル 完全創造
 出すのはこの世界で1番硬いミスリル。
 俺の目の前に完全創造で作られた1つのミスリルが現れる。白くキラキラと輝くそれはこの世のものとは思えないほど美しい。
 まぁ、シェレールには負けるがな。
「さてと、まずはこれを溶接しなくちゃな。」
 ここからは常に修繕のスキルを使っておく。そうすることで直すことに関しては全てのことがプロ級の腕になるのだ。
 そこからは頭の中に何をすべきか勝手に頭の中に入ってきて体がその通りに全て動いてくれる。集中すればするほど動きがどんどん早くなっていく。30分ほど経った頃か。静かな空間で一人でいる状況。今やっていることに完全に集中できてしまい時間の感覚を失ってしまった。そして、気づいた時には日がそろそろ隠れようとしていたところだ。
「おいおい、もうそんな時間経ったのかよ。俺の体感時間じゃまだ1時間少々くらいなんだが……」
 日の傾き具合を考えると作業を開始してから約8時間は経っているだろう。だが、俺は本当に1時間くらいと思っていた。集中しすぎるのもあまり良くないな。シェレールにいつか怒られそうだ。
「そろそろ帰るか。」
 俺は、ある程度その場を片した。
 今日の作業で大きな穴を半分くらい直すことが出来た。この調子でいけば恐らくミラと約束した通り2週間程で直すことが出来るだろう。
 その場を片すついでにそこら辺に落ちていたゴミなどをゴミ袋に入れる。たまにはこうやって自然の為にも貢献しないとな。
「……………って、また集中しちゃった!やばっ!そろそろ帰らないと本当にシェレールに怒られる。」
 ってか、たぶん怒ってる。
 俺は、急いで転移のスキルを使い魔王城へと向かった。
 時間的にそろそろ夕食時だろうと思い食堂へと急いで向かう。途中、ごみ捨て場にゴミを置いていくのも忘れずに。
 そして、食堂に着くとそこにはみんなが夕食を食べていた。その中にはシェレールもいた。だが、なぜかシェレールは目の前にある料理に手を付けていなかった。
 シェレールは、俺が来たことに気づくと席を立って俺のところへとやってくる。
 やばい!怒られる!
 俺は、そう思った瞬間、シェレールが俺に抱きついてきた。
「………へ?」
 俺が思っていたのとは全く違う行動をされたのでさすがに驚きの声を上げてしまった。
「………心配しました。」
 シェレールは、小さな声でそうボソリと呟いた。
「え?……しぇ、シェレール?」
「心配しました!」
 今度は、大きな声ではっきりと言った。
「…………ごめん。」
「…………旦那様が帰ってくるのが遅くてもしかしたら魔物と遭遇して戦っているんじゃないかって思いました。旦那様なら勝てるでしょうけどそれでも不安なものは不安です。だから………こうやって怪我なく帰ってきてくれて嬉しいです。」
「………本当にごめん。べつに魔物に襲われていたとかじゃないから。だから、安心してくれ。」
「………本当ですね?では、どうしてこんなに遅くなったのですか?」
「いやぁ〜、これが作業に集中しちゃってさ。気づいたら夕方でそこら辺のごみ拾いをしていたら日が暮れていたんだ。」
「そういう事でしたか。まぁ、なんにせよ旦那様に怪我がなくて良かったです。旦那様、すごい汚れていますので早くお風呂に入ってきてください。昼食も食べていないのですからお腹がすいたでしょう?」
「ああ、そうだな。すぐにお風呂に入ってくるよ。」
「今さっきまで旦那様が心配で食事が手につかなかったので旦那様が来るまで待ってますね。」
「冷めるから食べててもいいぞ?」
「私が一緒に食べたいのですよ。ほら、早く入ってきてください。あ、でも、湯船にはしっかりと浸かってくださいね。」
「はいはい、分かってるよ。」
 シェレールに急かされるように俺は、食堂から追い出された。食堂を出る際、みんなの方をちらっと見てみるとクロムは頬を膨らませてユイはため息を吐いていてその他のみんなは微笑ましそうにこっちを見ていた。

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