クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

354話 ただいま

 ミラを魔王城へと送ってから俺は、転移スキルですぐに自宅の前へと着いた。
 この言葉を言うのは随分久しぶりな気がするな。
 俺は、少し緊張をほぐすため、深呼吸をしてドアノブに手を掛けた。そして、ゆっくりとドアを開けて……
「ただいま!」
 家中に声が届くように大きな声でそう言った。
 家の中に入るととてもいい匂いが鼻の中へと入ってくる。シェレールの料理の匂いだ。
 俺が靴を脱いでいると奥の方からパタパタと可愛らしい足音がしてきた。
 俺は、靴を脱ぎ終わってから立ち上がり後ろを振り返る。
 そして、そこには笑顔のシェレールがいて
「おかえりなさい、旦那様!」
「ただいま、シェレール。」
 お互いにそう言うとどちらからか分からないが気づいたらキスをしていた。
「ははっ、なんか、新婚みたいだな。」
「みたい、じゃなくて新婚さんなんです!」
「そうだな……ってか、早く戻らないと料理が台無しになっちゃうな。」
「わっ!そ、そうでした!わ、私は、一旦戻りますね!旦那様は、一旦着替えてください。」
「ああ、そうさせてもらうよ。着替えた後になんか手伝うことある?」
「いえ、もう終わるところなので旦那様が着替えたくらいに出来上がりそうです。」
「そっか、なら、楽しみにしてるね。」
 俺がそう言うとシェレールは、返事をしてキッチンへと戻った。
 俺も服を置いてある部屋へといきあまり早く着替えるとシェレールを焦られてしまうかもしれないのでゆっくりと着替えた。
 5分くらいかけて着替えを済ませてからリビングへと行く。
 リビングに着くとシェレールは、調理し終わった料理を運んでいるところだった。
「手伝おうか?」
「だいじょ………いえ、手伝ってもらいましょう。お願い出来ますか?」
「ああ、任せてくれ。」
 シェレールは、最初の方は断ろうとしていたがすぐに言葉を飲み込み手伝って欲しいとお願いしてきた。
 きっと、シェレールも変わろうとしているのだろう。結婚する前だったら絶対に断るところなのに。
「………シェレール、ありがとな。頼ってくれて。」
 俺は、頼ってくれたシェレールにお礼を言って料理を運んでいった。
 そして、料理を全て運び終わると早速席について合掌をしてから食事を始めた。
 シェレールは、俺の一口目を食べ終わるまでじっと見ていた。
 俺は、じっと見られているのに少し緊張しつつもしっかりと料理の味を味わって飲み込んだ。
「うん、すごい美味しいよ。正直、料理スキルを持っている俺が作ったやつよりも美味いんだが……」
 確か、シェレールは、料理スキルは持っていなかった。でも、俺よりも美味いとなるとさすがに悔しい。
「ふふっ、それはもちろん愛情をたくさん入れてますからね!でも、私は旦那様の料理はものすごく美味しいと感じますよ。」
「そりゃ、俺だってシェレールが喜んでくれるようにものすごく愛情を入れてるからな。」
「ふふっ、嬉しいです。やっぱり、料理は料理人の腕も必要ですが相手への思いの方が必要なんですね。」
「そうみたいだな〜。ほら、シェレールも俺の感想を聞くだけじゃなくて自分でも食べてくれよ。なんか、俺だけ食べて悪いだろ。」
「旦那様の反応をもう少し見ておきたかったのですが……そうですね、せっかくの料理が冷めてしまっては食材に対してもったいないですね。」
 シェレールは、そう言ってようやく食べ始めた。
 それから俺たちは、料理を全て食べ終わり食器などを洗ってから風呂に入り、少し休憩してから眠ることにした。もちろん、寝る際には昨晩のように子作りをした。もう、俺になんの迷いもない。生まれてくる俺とシェレールの赤ちゃんがどんな子なのか楽しみと思う。それだけだ。

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