クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

351話 教えられるかな?

 広々とした草原にブルーシートを広げて1時間ほどの昼食後、ゆっくりと休憩したり、遊んだりしている。
 俺は、ミラと一緒に宇宙船の壊れ具合を見ている。
「壊れているのは主に外側の部分だけなんだよな?」
「はい、そうですね。でも、外側だけと言ってもものすごく破損しているんですが……」
 確かに大きな穴がいくつも出来ている。
「………なぁ、これって衝突時の時の穴じゃないよな?」
「そうですね。衝突した時に空いた穴もあるとは思いますが……ほぼこれは相手から攻撃されたものでしょうね。」
「まぁ、そうだろうな。結構綺麗に穴が空いているもんな。なぁ、ひとつ聞いていいか?」
「はい、なんですか?」
「俺、ミラが宇宙船で大勢の敵から逃げているところをこの星から見てたんだけどよくもあの大軍から逃げ切れたな。」
「それは、ワープを使ったんです。」
「ワープ?」
 俺の転移スキルと一緒かな?
「そんなものがあるなら早くそれを使って逃げていればよかったんじゃない?」
「いえ、それは出来ないんですよ。宇宙空間でのワープはものすごく危険で、失敗する時もあればもしかしらほか異次元に飛ばされる可能性だってあるんですから。そしたらもう二度と帰ってくることはないんです。」
「そ、そうなのか。そりゃ、危険だな。」
「はい、だから、一か八かの本当にもうダメだって時に使うんです。私の場合は皆さんに救ってもらえたので良かったです。」
「ああ、そうだな。ミラを助けたあの日、空でミラが逃げ回っていたのを見たからたぶんここはミラの世界であってると思うし。」
「ふふっ、そうですね。竜斗たちが異世界人だったらものすごい驚きですよ。」
「…………ぁ………あ〜、そうか。ミラは、俺のことあまり知らないのか。」
「ん?………確かにそういえば私、竜斗のこととかあまり知りませんよね。私のことを話したんだから竜斗のことも教えてくれませんか?」
「そうだな………」
 俺が本当は異世界人とか言ったら驚くんだろうな。
 俺は、そんなことを思いつつ俺のことを話していった。俺と白井がほかの世界からこの世界へとやって来たことを。その際にあまり前の世界のことについては触れなかった。触れる必要が無いと判断し、俺は暗い空気にしたくなかったのでそうした。
 案の定、ミラは、驚きのあまりか声を出せなかった。
「りゅ、竜斗と白井が本当に異世界から来てるなんて………それにこの星の魔法?というものがこの世界と別の世界と繋げられるなんてすごすぎます。」
「確かにそう考えればすごいよな〜。」
 俺だってまだ出来たことないのに。
「竜斗も魔法は得意なんですか?」
「う〜ん、そこまで得意ってわけじゃないな。俺は、全属性をある程度使えるけど一つ一つを極めている人たちに比べたらまだまだなんだよな。例えばシェレールとルビーだな。あの二人は、俺より治癒魔法と回復魔法が上手いんだ。その分、攻撃魔法はあまり得意じゃないけど。」
「やっぱり魔法にも得意不得意はあるんですね。私は、何が得意なんでしょうか?」
「なんだろうな、楽しみだな。」
「はいっ!早く魔法、使ってみたいです!」
 魔法を1から教えるって………そういえばやったことないな。ちゃんと出来るかな?
(人には人のやり方がありますからね。まずやってはいけないのはマスターのやり方です。マスターは、元々加護の力がありましたから少し魔力を感じやすくなっていたのであのやり方をマスター以外がやると逆に魔力を感じるのを難しくなるんです。)
 そうなのか、危なかったな。それならシェレールがいいかな?
(そうですね、シェレールさんの方がよろしいでしょう。)
 それじゃ、今度シェレールに頼もう。
 俺がナビとそう決めている時、ミラは、魔法を使っている自分を想像しているのか目をキラキラとさせながら妄想を膨らませていた。

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