クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

338話 素直な気持ち

 作り過ぎた夕食を半分ほど食べ終わった頃。
「さすがにこれ以上はキツイです。」
 シェレールは、少し残念そうな顔でそう言った。
「せっかく旦那様の手料理なのに……残すなんてもったいないです。」
「別にいいよ、気にしなくて。作り過ぎた俺が悪いんだし。俺もお腹いっぱいだしこれは明日食べることにしよう。」
「うぅ……はい、そうですね。」
 シェレールは、渋々納得してくれたので「ごちそうさま」と言ったあとに半分ほど残った料理を全てアイテムボックスの中に入れた。
「私、お茶を用意してきますね。」
「ありがとう、シェレール。頼むよ。」
 シェレールは、すぐにアイテムボックスから急須と湯のみを取り出し暖かいお茶を入れてくれる。
「旦那様、どうぞ。」
「ありがとう。それじゃ、貰うね。」
 俺は、シェレールが入れてくれたお茶を1口飲む。
「ふぅ〜……落ち着くな〜。」
「ふふっ、暖かいお茶は何となく落ち着きますもんね。」
 シェレールもそう言いながらお茶を飲む。
「こうやって2人でゆっくりしながらお茶を飲むなんて久しぶりだな。」
「そうですね、この頃必ずと言っていいほどクロムが旦那様のすぐそばに居ましたもんね。」
 シェレールは、そう言うと少し目を鋭くして俺を見た。
「あ、あはは、確かにそうだな。まぁ、クロムはすごく俺に懐いてくれていたからな。」
「あれは懐いていたと言うより思っきり私から旦那様を奪い取る気でしたよ。」
「そ、そうだったかな〜……で、でも、ほら、今は、もう2人っきりしか居ないから。」
「……まぁ、確かにそうですけど……そうですね、旦那様はもう私のものですよね。」
 まぁ、クロムは俺に第2婦人でもいいって言ってたけど………そんな余計なことは言わない方がいいな。シェレールの機嫌がさらに悪くなるだけだし。
 なので、俺は、早めに話を終えることにした。
「それじゃ、そろそろ寝るか。」
「っ!……そ、そうですね〜……」
「ん?」
 シェレールは、何故か寝ると言うと少し体を強ばらせて声を少し裏返っていた。
「……あ、その前にシェレール、一つ話しておきたいことがあったんだ。」
「な、なんですか?」
「…………俺とシェレールの子どもの話なんだけど……」
「っ!」
 俺が話を切り出すとシェレールがさらに体を強ばらせた。
「は……はい……」
「……シェレールがウェディングドレスから私服に着替えてる時、クロムと話をしたんだ。」
「クロムと?」
「ああ……俺の手は人を殺した感覚が残ってるって言ったことあるよな?その言葉が間違っているとは俺は思わない。けど………もうやめたんだ。自分を卑下することを。シェレールには俺の気持ちを素直にぶつけたい。シェレールは、俺の素直な気持ちを受け取ってくれるかな?」
「っ!も、もちろんです!旦那様の気持ち、分かりたいって思っても私も人間です。分からないことだらけです。だから、聞かせてください。私の大好きな旦那様の本当の気持ちを。」
 シェレールは、俺の目を見てそう言った。そこには俺を知りたいとあう強い意志のようなものを感じる。
「………ああ、なら、聞いてくれ。俺の気持ち。」
 シェレールがここまで俺を信じてくれているんだ。こんな所で迷っていたらきっとシェレールを幸せになんて出来ない。
 決めたはずだ。俺は、シェレールを幸せにするって。いつも俺を支えてくれていたシェレールを俺も支えられるようにするって決めたはずだ。
 だから、俺は、もう逃げないし迷いもしない。
 大丈夫、俺は何も怖くない。
 だから、俺は、自信を持ってシェレールに自分の気持ちを素直に打ち明ける。
 俺は、そう思い口を開けた。

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