クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

336話 新しい生活

 俺とシェレールは、新しい2人の家へと足を踏み入れた。
 俺たちは、玄関からリビングにへ行き、周りを見回す。リビングには棚やソファーなど、必要な道具がちゃんと置かれてある。
「前もってセレスさんたちが必要なものを置いていてくれたらしいけど本当にありがたないな。」
「ですね。今から家具とかを入れたりするのはさすがに面倒ですもんね。」
 シェレールは、ふふっと嬉しそうに笑いソファーに座る。
「旦那様も座って。」
「ああ。」
 俺は、シェレールに促されるまま、シェレールの隣へと腰掛けた。
「うわっ、これ結構柔らかいな。魔王城にあったやつと全く変わらないな。」
 魔王城にあるやつとほぼ変わらないとなると相当良いものだ。さすがに至れり尽くせりだな。
「………やっぱりまだ慣れませんね。ここが我が家っていうのは。」
「確かにな。まぁ、でも、おいおい慣れていくだろうけど。これでようやく地に足ついた生活ができるんだな。」
「色々と旅をしてきましたからね。」
「まぁな。旅を始めた時は、まさか俺が結婚して魔大陸で生活するなんて夢にも思わなかったな。」
「私は、旦那様のことは旅をする前から好きでしたよ。」
「あはは、鈍くてごめんなさい。」
「ふふっ、全くですよ。私以外にも白井さんやユイさんもいっぱいアピールしてたのに全く気づかないんですもん。」
「だって、仕方ないだろ?前まで人との関わりなんてまず、なかったんだから。……と、そろそろ日が暮れるな。」
「そうですね。……あ……」
 シェレールは、なにか思いついたのかソファーから立ち上がり俺の方を向いた。
「旦那様、先にご飯にしますか?お風呂にしますか?」
 おっと、これは定番の質問だな。
 はぁ、本当にこんなことを言って貰える日が来るなんて嬉しいな。
 まぁ、でも、欲を言えば最後には「私」という選択肢も入れて欲しかったけど……
「先に風呂にしようかな。お湯なら魔法で出せるからすぐに入れるし。」
「そうですね、なら、着替えを持って行きましょう。」
「ああ………って、俺一人で入るつもりなんだけど?」
「え?」
「え?」
 シェレールと俺の間で何か意見の食い違いがあるんだが……
「もう夫婦になったんですから別々に入る必要はありませんよ?」
「いや、でも、ほら、風呂にはやっぱりゆっくりと入りたいから一人の方が……」
「それはまだ慣れてないからです!慣れればいいんですよ!」
「嫌だよ!慣れたくないよ!」
「むぅ〜、何でですか?」
「………シェレールの裸は……ほら……何度見たって…慣れるわけないだろ?」
「………なら、時々でいいので……一緒に入りませんか?」
「……ま、まぁ、時々……なら……で、でも、今日は疲れただろうからゆっくり入りたいんだ。だから、今日は一人でいいか?」
「……分かりました。」
「ありがとう、シェレール。今から風呂に湯を溜めるからシェレールは自分の着替えを持ってきてくれ。」
「ふぇ?なんで私なんですか?」
「え?だって、シェレールから先に入れるから。」
「わ、私は、後でいいですよ!旦那様が先に入ってください!」
「でも、女の子って一番風呂が良いとか……違うのか?」
「どこの情報ですか!?私は、ちゃんと荷物が揃っているか見てくるので旦那様が先に入ってください。」
 シェレールは、そう言ってリビングから出ていき二階の寝室へと足を運んだ。
 仕方ない、なら、先に入らせてもらおうかな。
 俺は、そう思い風呂場へ行き湯船にお湯を溜めて服を脱いでから風呂に入った。
「ふぁ〜、気持ちいい〜」
 俺は、体全体を思いっきり伸ばしリラックスする。
「あっ、そういえば着替え持ってくるの忘れた。」
 やべぇ、どうしよう。
 タオルは、脱衣所にあるからそれを巻いて取りに行くか?
 はぁ〜、初日からこんなしくじって大丈夫なのだろうか?
 と、そんなことを思っていた瞬間、脱衣所に足音が聞こえた。
「旦那様〜、着替え持っていくの忘れてますよ。」
「おっ!シェレール、ありがとう!」
「次からは気をつけてくださいね。」
 シェレールは、くすくすと笑いながらそう言って脱衣所から出ていった。
 あ〜、なんだろう。すごい結婚したなって感じる!
「まじで幸せすぎるわー!」
 俺は、興奮しすぎた感情を爆発させて風呂に入りながらそう叫んだのだった。

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