クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

325話 恩返し

 1時間以上かけて街を一周するパレードも無事終わり今は、2度目の休憩に入っている。
 だが、俺とシェレールが休憩と言っても魔王城で働いている執事やメイドさんはまだまだ動き続けている。正直、俺たちよりもきつい仕事だろう。
「今度、ちゃんとお礼をしないとな。」
「そうですね、何をしましょうか?」
 俺とシェレールは、2人っきりになった休憩室で今もずっと働いてくれているみんなに恩返しを何にしたらいいか話す。
「俺たちの世界じゃお世話になった人には食べ物とかを送っていたな。」
「食べ物ですか。………それなら、今度は私と旦那様でみんなをパーティに招待しましょう!」
「おっ!それいいな!それなら場所は俺の空間魔法で作ればいいし食材だってまだまだアイテムボックスに在庫が残ってるんだよな。」
「そうですね。旅をしていたとき用にたくさん魔物を狩っていましたからね。それにここで暮らすようになって食事も作ってもらっていましたからね。」
「そう考えるとすごいお世話になってるな。やっぱり、恩返しはしないとな。」
「はい、いっぱい恩返ししましょうね!」
 俺とシェレール主催のパーティか。上手くできるかな。
「……私に……恩返し……してくれるなら……竜斗に……お嫁に……貰って……ほしい……」
「うわっ!」
「きゃっ!」
 俺とシェレールがパーティをしようと決めたところでクロムがひょこっと顔を出して来てそんなことを言った。
「い、いつから居たんだ?」
「……竜斗と……シェレールが……みんなに……恩返しを……しよう……って……決めてた……ところから……」
「あちゃー、最初からか。クロム、みんなには内緒にしててくれよ。ビックリさせたいからな。」
「……なら……私は……びっくりしないよ?」
 クロムが少しニヤニヤとしながらそう言った。
「うっ、確かに。」
「……だったら……」
「旦那様は、私のものです。」
 クロムがお願いを言おうとしていたところでシェレールが俺の腕を掴んで遮った。
「何結婚式の日に人の旦那様を取ろうとしているんですか。これだから注意は必要なんですよ。」
「ま、まぁまぁ、シェレール。」
 シェレールとクロムの言い合いがヒートアップしそうだったのでシェレールをなだめて止めておいた。この2人、言い合ったらなかなか終わらないからな。
「……一応……言うけど……私……竜斗のこと……諦めてないから……元々……第2婦人でも……いいつもり……だったから……」
 クロムは、淡々とそう言った。すると俺の腕を掴むシェレールの手の力がさらに強くなったのが分かった。
「さ、さすがに今のところは第2婦人とか考えてないから。」
「……………今のところは?」
 シェレールが真顔で聞いてきた。その目には光など宿していなかった。
「い、いえ!全くそんなことは考えていません!」
「そうですか、なら良かったです。」
 シェレールは、納得したような口振りだが俺の腕を掴む手にはいまだ力が加わっている。
「それでクロム、なにかして欲しいことあるか?」
 俺は、腕を力いっぱい握ってくるシェレールを一旦置いといてクロムに問いかけた。
「……それが……ダメなら……別に……いらない……そもそも……恩返しを……してるのは……私たちの……ほう……」
「いやいや、俺たちの方がいっぱいお世話になってるだろ。」
「……竜斗は……ここを……救ってくれた……ヒーロー……」
「………確かに俺は、ここを救ったこともあるがここを破壊しそうなこともあったんだ。それを止めてくれたのはみんななんだからプラマイゼロなんだよな。」
「……でも……」
「クロム、旦那様も私も恩を感じてるのです。それなら恩返しをするのは当然のことですよ。みんなも旦那様に恩を感じてるからいっぱい尽くしてくれるのでしょう?」
「……そ……そうだけど……」
「なら、決まりだな。クロムは、ビックリさせることが出来ないけどパーティを楽しみにしててくれ。」
「……うん……分かった……楽しみに……してる……」
 せっかくやるんだから盛大にしたいよな。楽しそうだ。

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