クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

322話 結婚式

 結婚式にはまず俺とシェレールが入場する前に式場に親族や知人を入場させるのが普通の結婚式だ。だが、今回はオープン型ということもあって式場となる魔王城の扉を常に開きっぱなしにしている。そのため用意された席はもう満席になっている。座れなかった人は、立っている。
 ユイたちは、俺たちの友人ということもあり特等席が用意されている。
「時間になりましたので結婚式を始めます。最初に新郎の入場です。」
 魔王城に居た執事が司会進行を進める。
 俺は、司会の声を聞くと目の前の扉がゆっくりと開かれた。
 みんな、俺の方に一斉に注目した。
 俺は、少し緊張気味に歩き出す。そんなに俺にみんな、盛大な拍手で迎えてくれる。
 普通、神官がいる所を魔王であるクロムと元魔王のジゼルさんがいる。とりあえず俺は、そこまで向かう。
「……そこで……いいよ……」
 クロムが小さな声でそう言うと俺は、そこに止まった。
 司会進行役を務めている執事が俺が止まったのを確認すると再び喋り出す。
「それでは次に新婦の入場です。」
 すると俺とは違う方の扉がゆっくりと開いた。
 みんな、一斉に注目するとシェレールのウェディングドレス姿を見ていない人はもちろん、一度見た人も息を呑んだ。俺もその一人だ。
 シェレールが歩く様は、本当に美しい。元々シェレールは、お姫様だから俺みたいにただ街中を歩くような歩き方ではなくモデルが歩くような歩き方だ。何だか神々しく見える。
 みんな、その姿に拍手をするのを忘れてる。シェレールの歩く音さえない、無音の空間だ。
 シェレールは、たっぷりと時間をかけて俺の隣まで来る。
 クロムとジゼルさんは、俺達が揃ったことを確認するとコクリと首を縦に振った。
 そして、ジゼルさんが口を開く。恐らくクロムは、話すのが苦手なのでジゼルさんが代わりに言ってくれるのだろう。
「夫たる者よ。汝、健やかなる時も、病める時も、常にこの者を愛し、慈しみ、守り、助け、この世より召されるまで固く節操を保つ事を誓いますか。」
 ジゼルさんは、優しく俺を見つめる。
「はい、誓います。」
 俺は、ハッキリと頷く。
 そして、次はシェレールの方を向く。
「妻たる者よ。汝、健やかなる時も、病める時も、常にこの者に従い、共に歩み、助け、固く節操を保つ事を誓いますか。」
「はい、誓います。」
 シェレールは、柔らかく嬉しそうに頷く。
「では、指輪の交換を。」
 ジゼルさんがそう言うと執事の人が前に来て用意していた結婚指輪を出してくれる。
 まずは、俺から指輪を持ちシェレールの方を向き優しく左手を取り薬指に指輪をはめる。
 シェレールは、嬉しそうに左手の薬指に付いている指輪を見る。そして、その後、すぐに余ったもう一方の指輪を持ち、俺の左手の薬指にはめてくれる。
 そして、ジゼルさんが俺たちが指輪をお互いに付け終わったのをするとまた喋り出す。
「それでは新郎は新婦のベールを上げてください。」
 俺は、言われるがままベールを上げる。
 すると俺の目にシェレールの少しうるっとした目が映りこんだ。
「では、誓のキスを。」
 ジゼルさんがそう言うと俺は、シェレールに顔を近づける。シェレールは、そっと目を閉じて俺にキスをされるのを待つ。俺は、ゆっくりとした動作でそっとシェレールの唇に俺の唇を重ねる。そして、1拍ほど置いて離れる。
 すると今まで黙っていたクロムが口を開ける。
「……竜斗とシェレールの婚約は、現魔王である私、クロムが認める。」
 クロムがいつもとは違いで流暢に喋る。
 クロムの公認を受けるとこの会場にいる全ての人から暖かい拍手を送られる。
 拍手が止み終るとジゼルさんが近づいてきた。
「2人は一旦、退場してくれ。少ししたら迎えに行くから。」
「はい、分かりました。」
 俺とシェレールは、ジゼルさんに了承するとシェレールが俺の腕を優しく持ち一緒に歩く。するとまたみんなから拍手が送られた。
 そして、そのまま俺たちは式場から出て行ったのだった。
 今このとき、俺とシェレールは、完全に夫と妻という家族関係になったのだった。

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コメント

  • ネコネコ(ФωФ)

    来たーーーー!!

    0
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