クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

312話 ドレス選び

 シェレールside
 今は、セレスさんと一緒に結婚式で着る衣装を決めているところです。
 少し市場から離れた店に入るとそこには綺麗な純白のドレスが沢山飾ってありました。
「綺麗……」
 私は、思わずそう呟いていました。
「ふふっ、やっぱり女の子だと一度はこういうの着てみたいわよね。」
 セレスさんが私の言葉を聞いていたのか私にそう言って微笑んでくれました。
「それじゃ、竜斗君を驚かせるような服を選びましょうか。」
「はいっ!」
 それから数多くある衣装の中から一着一着見ていきます。
「シェレール、まずはこの王道なものからいってみましょうか。」
 セレスさんは、綺麗な純白の色をしたドレスを選んで私に渡し試着室へと案内されました。
「1人じゃ着るのは難しいと思うから手伝うわね。」
「ありがとうございます。」
 私とセレスさんは、少し大きめに用意された試着室に入りセレスさんに手伝ってもらって時間を掛けて1着目のドレスを着ました。
「ふふっ、似合ってるわよ。本当に綺麗。」
「あ、ありがとうございます。」
 鏡で見た私の姿は別人と思うくらいに綺麗になっていました。服一着でこんなに変わるものなんだと思いました。
「これじゃ迂闊に一人で街に出歩かせることが出来ないわね。ずっとシェレールと一緒にいる竜斗君の気持ちもちょっと分かったわ。」
 セレスさんは、ニヤニヤとしながらそう言ってきました。
「シェレール、一人で街を出歩く時は十分に注意するのよ?街の人が優しいからって危険が無いわけじゃないんだから。魔族の一般市民ならシェレールたちとの魔法の技能は少し下くらいよ。だから、大勢で来られたら負けちゃうわよ。」
「え?あ、はい。」
 私は、セレスさんに言われた意味がよく理解できず空返事しか出来ませんでした。セレスさんは、そんな私を見てはぁ、とため息をついて指を私の方に向けて言ってきました。
「だから、街でいつ襲われるかわからないんだから注意しなさいって言ってるのよ?シェレール、竜斗君以外の男の人に自分の体触らせたいの?」
「っ!」
 そこでセレスさんの言っていた意味がよくわかりました。
「ほら、怖いでしょ?」
「そ、そんな、私なんか襲う人なんて……」
「一度もいなかった?この街に来る前とか。」
「…………心当たりはまぁ、多少あります。」
「ほら〜。この街の人だって男の人なんだからあなたみたいな綺麗な人を放っておけるわけないわ!だから、十分に気をつけるのよ?」
「は、はい。」
「でも、シェレールなら安心よね。竜斗君みたいなすごい強い彼氏がいるんだから。」
「…………はい。でも、私、いつも甘えてばかりで……何もお返し出来てないんです。」
 私は、これまで旦那様にしてきてもらったことを思い出して、自分があまり何も出来ていなかったことを身に染みました。
「……シェレール、たぶん竜斗君は、お返しなんて望んでないわよ。竜斗君は、シェレールのことが好きだからシェレールのことを守ってあげてるの。あなたも竜斗が困ってたら助けるでしょ?この前の竜斗君が寝込んだ時みたいに。」
「それは当然です!」
「なら、それになにかお返しでも望んでいたの?竜斗君が目覚めてなにかして欲しかったの?」
「い、いえ、私は、ただ、旦那様が元気になってくれれば良かっただけです。」
「そう!竜斗君もそうよ。あなたが何事もなく無事に過ごせていければなんにも要らないのよ。これからはそういうことも分かっていかないとダメよ?結婚するんだし、二人っきりの生活だってあるんだから。シェレール、竜斗君の気持ちを少しでも理解できるようにね。先に結婚してる先輩としてのアドバイスよ。」
「は、はいっ!ありがとうございます!私、頑張ります!」
「ええ、頑張りなさい。………夜の方も。」
「〜っ!」
 最後の一言は、少し余計です……
「あ、そう言えばこの頃、そういうことしてないような……」
「あれ?あなたたち、毎晩してるんじゃないの?」
「っ!ま、毎晩なんてしてませんよ!」
「そうなの?」
「あ、当たり前です!で、でも、この頃、忙しくてお互い疲れてすぐに寝ちゃうんですよね。」
「へぇ、そうなんだ。………でも、昨日であなたたちがしなくちゃいけない仕事も終わったし、シェレールもこれが終われば明日からは暇なはずよ。……だから、いつかはしてあげないとダメよ。竜斗君って結構女の子にモテるんだしいつも可愛い子が周りにいるんだからムラムラもしてくるでしょうよ。」
「は、はい………」
「なるべく早くしてあげないとね。そうしないと竜斗君、他の子に手を出しちゃうかもよ?」
「っ!だ、ダメです!」
「ふふっ、なら、今日か明日くらいにはしてあげないとね。」
「〜っ!………あ、あの、男の人ってどうやったら気持ちいいって感じるんですかね?私、そういうことあまり分からなくていつも旦那様に良くしてもらってばっかりなんです。」
「ふふっ、それなら…………」
 それから私は、ドレスを試着していきながら色々と夜のことについて教えていただきました。
 結婚式まで残り、13日。

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