クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

305話 これから

 竜斗side
「えへへー」
 シェレールは、ニコニコと笑いながら俺の頬に自分の頬を当ててスリスリとしている。
 シェレールの頬は、ぷにぷにとしていてすごい柔らかくて気持ちいい。
 それにシェレールから香る甘い匂いがすごい心地いい。
「幸せです〜」
 シェレールは、ポツリと猫なで声でそう言う。
 まだ昼間なのでエッチなことが出来ないのが少し残念だがこれはこれでいいもんだ。
 久しぶりだし俺も存分にシェレールに甘えるか…………って、あれ?俺、何か忘れてないか?
(マスター、結婚式のことはいいのですか?)
 ナビから呆れたような声でため息を混じらせながらそう言ってきた。
 あっ!そうだった。
「しぇ、シェレール、ごめん、俺、すっかり用事忘れてた!」
「ふぇ?……あっ、そう言えば旦那様、私に話があるってきたんですよね?えへへ、ごめんなさい、旦那様と久しぶりにこうやってイチャイチャ出来て嬉しかったので。」
「俺もそうだけど……ごめん、今回の話は真剣な話だから一旦離れてもいい?」
「……はい、分かりました。」
 シェレールは、俺の声色から大事な要件なのだなと感じとったのか俺から離れて椅子にしっかりと座った。
 俺もシェレールが離れた時に立ち上がりシェレールの向かい合うように座った。そこには俺がこの部屋へ来た時にシェレールが淹れてくれたお茶が少し冷めて残っていた。
 俺は、そのお茶を喉に通しゴクリと飲み込む。そして、シェレールの頬を真剣な眼差しで見つめる。
 シェレールもしっかりと俺の方を向いている。
「それで話とはなんでしょうか?」
 シェレールは、ピンと背筋を伸ばし話の内容を俺に聞いてきた。
「シェレールと約束したこと。分かるか?」
「っ!結婚のことですね!」
 シェレールは、俺が質問し返すと考えることせず返事をしてきた。
「よ、よく分かったな。一週間も経っていたから忘れてるんじゃないかって思ったんだけど……」
「忘れるわけないじゃないですか。旦那様との約束ですよ?それに結婚の。忘れられるわけありません。」
「あはは……だけどな、俺、あの場では結婚しようとか言ったけど何をどうすればいいのか全く分からないんだ。だから、ナビに聞いてみたんだけど……どうやらジゼルさんとセレスさんに尋ねた方がいいって言われたんだ。だから、ジゼルさんたちのところへ行く前にシェレールとも話しておこうと思ってな。ジゼルさんたちに任せる方向でも構わないか?」
「あ、はい、ナビさんが言うなら間違いありませんし。」
 どうやらシェレールもすごくナビのことを信頼してるらしい。俺の件でこんなにも信頼を得るなんてやっぱりすごいなナビって。
「なら、ジゼルさんたちのところへ行こうか。」
「はいっ!……あ、でも、旦那様………結婚したあとは………どうするつもりですか?」
「ん?どうするつもりって?」
「だ、だから………今の生活を続けるのか…………そ、それとも………私と旦那様、二人っきりで家を買って暮らすのか……です………」
「あ〜……そうだったな。シェレールは、どっちがいい?」
「………わ、私は……みんなのことも大好きですけど………せっかく結婚するなら二人っきりの生活をしてみたいなって思います……」
 シェレールは、少し頬を赤らめてそう言った。
「そ、そうか……実は俺もシェレールと二人っきりで暮らしたいなって思ってたんだ。」
「ほ、ホントですか!?……な、なら、結婚式のことも大切ですけど………一緒に暮らせるところを探さないといけませんね。」
「おう、そうだな。まぁ、とりあえずジゼルさんたちのところへ行ってその後、色々と決めようか。」
「はいっ!そうですね!」
 シェレールは、とてもいい笑顔で頷いた。
 これからシェレールと二人っきりの生活……楽しみだな。

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