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クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

304話 反省

 竜斗side
 ジゼルさんたちのところへ行く前にシェレールにも結婚式に事を話そうと思いシェレールの部屋へと訪れる。
 ドアをノックしてシェレールを呼ぶ。
 するとすぐに返事が来てドタドタと部屋の中から慌ててこっちへ来る様子が分かる。
「旦那様、どうしたんですか?」
「別にそんなに急がなくてもいいのに。」
「えへへ、旦那様が来てくれたって思うと嬉しくて。」
 シェレールは、笑顔でサラッとこんなことを普通に言うから毎回俺だけドキッとさせられて困る。
「ちょっと話があってな。」
「あ、それなら部屋に入ってください。お茶とか出しますから。」
 シェレールは、そう言うと俺を部屋へ入るように促す。
 俺は、すぐにシェレールに事情を説明してジゼルさんたちのところへ行こうと思ったのだがシェレールの顔を見てるとまぁ、ちょっとだけならいっか、と思い部屋へと入ってしまう。
 そして、シェレールは、俺をテーブルの前の席に座るように言うとすぐに簡易キッチンへと行きお茶の準備をする。
 そして、お茶を淹れ終わると俺のところまで来てお茶を置いて俺の向かい側に座る。
「えへへ、旦那様とお茶するのは久しぶりですね。」
 シェレールは、嬉しそうに笑顔でそう言った。
 俺もつられて頬を緩める。
「ああ、そうだな。シェレール、今まで色々と迷惑をかけて悪かったな。」
「いいえ、旦那様が元気になってくれて良かったです。」
「……………」
「ん?どうしたんですか?旦那様?」
「………その……シェレールが俺の事すごい心配してくれたって知ってめちゃくちゃ嬉しかったから………ありがとう。」
 あ〜、なんで俺ってこんな事もスラッと言えないんだろ。
 前は、もう少しスムーズに言えてた気がするんだけどな。
「…………」
 あれ?シェレールに反応がない。もしかして、俺がすごい歯切れ悪く言ったから不思議に思ったのか?
「………シェレール?」
「……〜っ!だ、旦那様のことを心配するのは当然のことですよ!」
 シェレールは、ものすごい早口でそう言った。
「………もしかして、シェレール、照れてる?」
「………い、いいえ、その……旦那様の嬉しそうな笑顔を見ると………胸がギュッてなっちゃうんです。前まではいつも見ていたから慣れちゃったのですが……久しぶりに見ると………〜っ!」
 シェレールは、両手の頬に手を当て喜んでいる。
「………そ、そうか………」
 シェレールがそんなことを言うから俺もまたドキッとしてしまった。
「………はい………」
 シェレールが短く言うとお互い黙ってしまってその場に沈黙が訪れる。
 そして、その沈黙が1分ほど続いたが俺は、その空気が嫌で口を開いた。
「しぇ、シェレール……具合は良くなったのか?俺が寝込んでいる間、心配し過ぎてご飯とか睡眠とか全くとってなかったんだろ?」
「うっ、ど、どうして知ってるんですか?」
「みんなから聞いた。心配してくれるのは嬉しいけどちゃんと健康的な生活をしてくれないと俺は、嫌だよ。」
「………はい、すいません。」
 シェレールは、少し落ち込んだ表情で謝った。
 別に謝って欲しいわけじゃないんだが……ここで俺が謝らないでとか言ってもあまり効果はないんだろうな。
 俺は、そう思い席を立つ。
 そして、すぐにシェレールのそばまで移動して隣の席へと座る。
 シェレールは、自分の横に何も言わずに俺が来たのでとても不思議がっていた。
「………シェレール、大好きだよ。」
「っ!ど、どうしたんですか!?きゅ、急に!」
 俺が急にそんなことを言うからシェレールは、顔を一気に真っ赤にさせてアワアワしだした。
「………シェレールは、俺の事好き?」
「っ!は、はいっ!大好きです!愛しています!」
「ははっ、そうか。………俺は、好きな人と一緒にいられるって言うのが本当に嬉しいんだ。昔は、好きな人どころか友だちと呼べる人もいなかったんだ。だから、俺は、今のこの時間がすっごい好きなんだ。」
「わ、私もです。旦那様と出会う前は、好きな人なんて出来ませんでした。王族なので対等は人なんて家族以外いませんでした。ですが、家族もあまり仲がよかったというわけでもありませんでしたし。だから、旦那様と出会って色々な人と関わって怖いことも嫌なことも色々と経験したけどそれ以上に嬉しいこともいっぱい経験しました。なので、私もこの時間がすごい好きです。みんなといる時間も、旦那様と二人っきりでいる時間も、全部大好きです。」
 俺とシェレールは、いつの間にか指と指を絡めてお互いの手を握っていた。
 シェレールの手は、小さくて少しひんやりとしていた。
「シェレール、今の時間を大切に俺はしたい。毎回心配させるのは俺だけど……それでもお互い今の時間、大切にしていこう。」
「………はいっ!ですので、旦那様!あまり危険なことはしないでくださいっ!旦那様がみんなに優しいのは分かっていますがそれで旦那様が体を壊してしまっては元もこうもありません。」
「……はい、反省してます。」
「ふふっ、ならいいです。…………旦那様、久しぶりに………んっ……」
 シェレールは、そう言うと目を閉じて軽く唇を突き出してきた。
 俺は、すぐにそれが何を俺に求めて来たのか分かったのでそれに応えてあげた。
 優しく俺とシェレールの唇を触れ合わせる。
 久々のシェレールとのキス。
 俺は、それが嬉しくてその後も何度もキスを続けた。
 ここに来た理由も忘れて。

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