クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

303話 感謝と謝罪

 竜斗side
 俺が寝込んでしまった件から約一週間が過ぎた。
 その間、寝込んでしまったことで迷惑をかけたと思いジゼルさんやセレスさん、魔王城で働いている人たちに何度も謝った。
 みんな、笑顔で俺が治ってくれてよかったと言って何事も無かったかのようにいつもの毎日を過ごしていた。俺は、そんなみんなに心の底から感謝しつつ俺も普段通りの毎日を過ごした。
 そして、俺がずっと謝る一方、俺にずっと謝ってきた人もいた。
 レイルさんだ。
 レイルさんは、自分のせいで俺が一ヶ月以上も寝込んでしまったと思っていて涙を流しながら土下座でもするじゃないかって勢いで謝ってきた。
 そのすぐ側にはレーネもいて一緒に謝ってきた。レイルさんを治して欲しいって言ったのは自分だからって。
 俺は、本当に優しい人たちだなって思いながらその謝罪を受け取り頭を上げてもらった。
 俺もいつも通りすごすから二人も何も気負いせず楽しんで毎日を送って欲しいと伝えた。
 二人とも数秒間お互いの顔を見つめあってそして、嬉しそうに「はい」と返事してくれた。
 それから俺は、今まで通り普通に生活している。
 ちなみに俺の中にいた過去の俺はというと………しっかりと俺の中に残っている。
 人格が二つになった訳ではなくナビの力によってしっかりと俺と過去の俺は、完全に溶け合うことが出来たのだ。
 ベースは、もちろん今の俺だが過去の俺が抱いていた怒り、憎悪、その感情は、しっかりと引き継いでいる。
 最初は、何度か目眩とか吐き気とかが俺の体を襲ったが今は、もうない。
 だが、まぁなんとも厄介なことに四六時中うるさいやつが一人増えた。
(なぁなぁ、今日は何するんだ?また、しょうもないヤツらに頭をペコペコと下げるのか?なぁなぁ?)
 うるせぇ!お前は大人しく消えてろ!
(はっはっはっ、俺様はもうここが気に入ってしまったからな。この少しジメジメとした嫌悪感がただよるこの空間になっ!)
 う、うるせぇ………
 今さっきからずっと喋っているやつは俺が完全に消しされなかった邪神の残りカスみたいなものだ。
 もう俺を完全に支配する力はないが俺の体の中に居残るというなんとも嫌な力がまだ残っていた。
 あの神級スキルジ・エンドを使えば簡単に消せるそうなのだが俺もまだほとんど力が回復してないので神が使うという神級スキルを出せるまでの力はない。
 ナビの予想だとまだ当分回復するのにかかりそうだ。
 当分このうるさいやつと一緒にいるって思うと気が休まれんな。
 そして、ようやく落ち着いた生活ができるようになった今、とても重要なことを考えていた。
 もちろんそれはシェレールとの結婚だ。
 正直、結婚式とか、そこら辺の知識は全くないのだが……ナビがどうにかしてくれるだろう。
(また、私に押し付けるんですか……)
 嫌かな?
(別にいいですけど……)
 なら、頼める?
(はぁ、分かりました。ですが、恐らく私に相談するよりももっと適任の人がいますよ。)
 ん?もっと適任の人?
(ジゼルさんとセレスさんです。)
 え!?あの二人!?
 ジゼルさんはいいんだけど………セレスさんに話すとな〜……絶対に変にからかわれそうだ。
(まぁ、マスターの言いたいことも分かりますがとりあえず相談してみたらどうですか?)
 ん〜………分かった。
 あの二人に結婚の相談と言ってもどんな返答が返ってくるか想像つかないのだが……まぁ、ナビがオススメしてくれるんだから絶対に力になってくれるだろう。
 あっ、そうだ!
(ん?どうしたのですか、マスター?)
 ナビにもちゃんとお礼を言わないといけないと思ってな。
 と言うよりも今回、ナビがいなかったら俺は、この世界に帰ってくることが出来なかったかもしれないのだ。
 ありがとう、ナビ。
 俺は、心の中でナビにだけ聞こえるために声には出さずにお礼をした。
(いえ、マスターのためですから。)
 いつもいつも面倒事とか押し付けたりしてしまったけど毎回、俺に手を差し伸べてくれるナビに俺は、すごい感謝してる。本当にありがとう。
(………私も毎日、マスターのそばにいさせてもらえて嬉しいです。私とマスターは、一心同体、これからも一緒に頑張っていきましょう。)
 ああ、そうだな。
 俺とナビは、再びこれからを一緒に頑張ることを誓った。
 それから俺は、まずジゼルさんたちのところへ行く前にシェレールの元へと向かった。

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