クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!
301話 過去話
「柊君!久しぶりっ!私のこと、覚えてる?」
白井は、両手を広げて倒れてる過去の俺のところへ向かい少し屈んで話しかける。
その際、白井は、結構短めなスカートを履いているので中のパンツが見えそうになった……のだが、シェレールが咄嗟に俺の目を手で覆い隠した。
「旦那様、何見ようとしてるんですか!」
「べ、別に……見ようとなんか……してないよ?」
「…………白井さんのパンツ、綺麗な黄色でしたよね?」
「え?白じゃなかった………か…………」
俺がそう言った瞬間、背筋が凍えるような感覚を覚えた。
「ふふ………」
え!?な、なに、その笑み?こ、怖いんだけど………
「……竜斗……大変だね……」
クロムからは、哀れみの言葉が向けられる。
「…………しぇ、シェレール!と、とりあえず今、白井がどんな会話をしてるか聞こうぜ!な?俺の過去のことが知りたいんだろ?」
俺は、そう言って話題を変えようとする。
「…………旦那様、絶対に忘れませんからね?」
シェレールの声は、鋭くそして、冷たかった。
「…………………はい………」
俺は、とりあえず返事をするしかなかった。
「……竜斗……絶対に……尻に敷かれる……」
こらこら、クロムさん?そんなことを今言わなくてもいいんじゃないのかな?
と、そんなことをやっている間にも白井は、過去の俺に話し掛けていた。
「柊君、覚えてる?昔、柊君に前の世界で助けて貰ったことがあるんだよ?私が高校に入学する前、お母さんと銀行に行ったんだ。そこにはまだ知り合ってもいなかった柊君がいて……そして、そこに銀行強盗があって……私と柊君、人質にされたんだよ。私、怖くてただ泣くことしか出来なかった。そして、そのまま連れていかれそうになった時、柊君が暴れだして……それで私と柊君は逃げられてそのまま銀行強盗の人も捕まっちゃったの。………それでちゃんとお礼をしようと思ったんだけど……もう居なくて……それでモヤモヤした気持ちのまま高校に入学したら……柊君と出会ったんだ。運命だと思ったよ。だから、絶対にお礼をしようと思ったんだけど……柊君、すごい虐められてて……それで言えなかったの。」
高校に入学する前に銀行で銀行強盗が起こった…………あっ!あれか!
確か、あの時は道端にお金が落ちてたから預けに行ってたんだっけ。
それで銀行強盗が起こって……早く帰らないとまた母さんと父さんに怒られるからと思ってめちゃくちゃ暴れて逃げた後にすぐに帰ったんだっけ。
その後の母さんと父さんたちにされたことが酷かったから忘れてたな。
俺が覚えてるってことは……やっぱりあいつも覚えてるよな。
過去の俺は、起き上がって目を見開いていた。
「ふふっ、良かった、覚えてくれたんだ。」
白井は、覚えててくれたのが嬉しかったのか過去の俺に微笑みながらそう言った。
「………あの時のお礼……今ならちゃんと言える。…………ありがとう、柊君!」
白井は、満面の笑みを浮かべてそう言った。
「…………お礼を言う相手、間違ってる。………あいつにそのお礼を言っとけ。」
過去の俺は、俺を指さしながらそう言った。
白井は、首を横に振って言った。
「……柊君は、柊君だもん。お礼を言う相手が間違ってるわけじゃないよ。あっちの柊君もこっちの柊君も……全部同じ柊君だよ。」
「ち……ちが………」
「違わねぇよ。」
と、俺はそこで口を挟んだ。
「俺は、お前。何度も言っただろ?何も違わねぇよ。俺とお前は一緒で柊竜斗だ。他人ごとみたいに白井の話を聞いてんじゃねぇよ。」
俺がそう言うと過去の俺は、苦虫を潰したような顔をした。
「……そうだよ、柊君。あそこにいる女の子二人は、今の柊君しか知らないけど……私は、前の柊君のことを知ってるよ。それで……今と昔の柊君、全部大好きなの!」
「っ!…………俺なんかのどこがいいんだか………」
過去の俺は、どこか物憂げに……だが、少し嬉しそうにしてため息をついた。
「………なぁ、今の生活ってどんなんなんだ、俺?」
過去の俺は、俺に向かってそう尋ねてきた。
「………さぁな。知りたきゃ自分で確認してみな。」
俺は、ニヤリと顔をニヤつかせてそう言った。
「あ、旦那様、悪い顔しました。」
「……うん……すごい……悪い顔……」
「ちょ、二人とも、うるさいよ?」
「「あ……戻った。」」
と、二人は、くすくすと笑って俺をからかう。
「ったく、この二人は。」
「………ふっ、楽しそうだな、そっちの世界。」
「………お前も知りたくないか?」
「………はぁ……分かった。降参だ。俺の負け。」
「負けってことは一緒になってくれるってことか?」
「楽しいってどんな感覚なのか知りたいからな。頼めるか?」
「……分かった。ナビ、俺とこいつを一緒にすることって出来るか?」
「え?そこは、自分の力でしないんですか?」
と、ナビは、呆れがちにそう言ってきた。
「いや、突発的に言ってしまったから何も考えてなくて……でも、ナビならできるだろ?」
「はぁ、全く。分かりました。二人とも、お互い手のひらを合わせてください。」
俺と過去の俺は、お互いに手のひらを合わせる。
「それではいきますね。眩しいので目を閉じていた方がいいかもしれません。」
ナビは、そう言うと急に唐突に輝き出し、俺と過去の俺を包んだ。
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コメント
いぷしろん
最初っから気持ち悪いです