クラス転移で俺だけずば抜けチート!?

白狼

300話 知られたくない

「………俺は……別にこのままでいい…………」
 過去の俺は、下を向いて辛そうな表情をしながらそう言った。
「…………はぁ〜……俺って結構めんどくさいな。」
 俺は、そんな過去の俺を見て思わずため息が出てしまった。
「なぁ、シェレール?俺の事、めんどくさいって思ったことある?」
 そんなことからつい俺の後ろにいるシェレールにそう問いかけてしまった。
「ふぇ?ありませんけど?」
 シェレールは、少し小首を傾げながら当然のように答えた。
「………まぁ、そうですよね。」
 シェレールに聞いた俺が悪かった。自惚れかもしれないけどシェレールは、どんな俺でも好きになってくれるからな。
「……あのな!一応言うけど俺とお前がまた一つになったらお前も俺と同じように楽しいことが味わえるんだよ!今さっき言ってただろ?俺の生活がずるいって!なら、別に文句いらねぇじゃん!」
 俺は、過去の俺に向けて指をさしながら説教気味にそう言った。
「………別にお前となんか一緒になりたくねぇし。」
 イラッ
 俺は、一瞬頭に血が上って胸ぐらを掴もうとしたが後ろにいるシェレールが俺の背中を咄嗟に抓ってくれたので冷静になれた。
「……旦那様、あんまり怒るのはよく有りませんよ?」
「………よく分かったな、俺が怒ったって。」
「ふふっ、当然ですよ。私は、旦那様の婚約者なんですから!」
 恋人から婚約者に変わってる。
 それほど嬉しかったんだろうか?
「………結婚………二人っきり………子ども………えへへ……」
 何やらシェレールさんは、自分の世界に入ってしまったようです。
「……はぁ、まぁいいか。それでお前、どうするんだ?俺と一緒になるのが嫌ってんなら………殺すぞ?」
 俺は、殺気のこもった声を出してそう告げる。別に殺す気はなくなったがちょっと脅す程度にはいいだろう。
「…………なら、殺せよ。」
「ん?」
「殺せって言ってんだろ!?もう楽しいとかそんなことどうでも良くなった!今は、早く楽になりたい!だから殺してくれよ!」
 過去の俺は、そう言って両手を広げ無抵抗の意思を見せる。
「………どうするかな………」
 俺は、殺してくれって言われるとは思ってもおらずどうするか悩んでしまった。
 シェレールの方をチラッと見たがまだ自分の世界に入っているようだ。結構な集中具合だな。
「……竜斗……どうしたの?」
「ん?ああ、クロムか。」
 俺がこの後どうするか悩んでいるとクロムが後ろから声をかけてきた。
 その後ろには白井も不思議そうな顔をして立っていた。
「ああ、ちょっとこいつをどうしようかと思っていてな。」
 俺は、そう言って今もずっと両手を広げて横になっている過去の俺を指さす。
「……竜斗は……どうしたいの?」
「ん〜……俺的にはやっぱりこいつと一緒になった方がいいと思う。元々俺とこいつは一緒だったんだからな。」
「……そう……なんだ……でも……こっちの……竜斗は……その意見は……反対……なんだ……」
「ああ、そうみたいだな。」
 俺は、また溜息を吐いてそう言った。
「………ねぇ、柊君……私が話しかけてもいい?」
 と、そこで白井がそんな提案をしてきた。
「ん?白井が?なんで?」
「えっとね、このメンバーの中で柊君とナビさんを退けてこの柊君を1番知ってるのは私だと思うの。柊君からの話も大事だと思うけど……やっぱり、他の人と話すのも必要なんじゃないかな?だから、私にも話させて?」
「……そういうことか……いいよ……と言うよりもこっちからお願いしたいな。頼めるか?」
「うんっ!任せて!」
 白井は、満面の笑みを浮かべて嬉しそうに返事をした。
「クロムは、シェレールと一緒にここで待っててくれるか?」
「えへへ〜、旦那様〜………ん?え!?だ、旦那様!わ、私を置いていくんですか!?」
「ごめんな、シェレール、ここからはちょっと昔の知られたくないことを話すかもしれないから……」
「構いません!私は、旦那様の全てを知りたいです!」
 シェレールは、真剣な眼差しで俺にグイッて近づいてそう言った。
「………ん〜、俺的にはあまり知られたないんだけど………」
「私は知りたいです!」
 ………まぁ、別にいいか。
「仕方ないな……クロムは、どうする?」
「……シェレールが……行くなら……行く……」
「分かった、なら、みんなで行くか。」

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